結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2015年01月17日(土曜日)

阪神淡路大震災20年後とロピア・ニューヨーク研修の調理交流会

阪神淡路大震災から20年。

1995年1月17日。
死者は6434名、行方不明者3名。
負傷者は4万3792名。

その遺族のみなさんも、
20年間の歳月を経た。

私も同じく、20年。

当時は㈱商業界の『食品商業』編集長。

そして2月10日発売の3月号で、
被災地の商業への激励特集を組み、
巻頭メッセージを書いた。

阪神大震災、お見舞い申し上げたい。
亡くなられた方々のご冥福を祈りたい。

尊い命を、家族を、同朋を
奪い取られた悲しみはつきない。
家を、店を、財産を失った絶望は深い。

しかし、人びとはたくましかったし、
モラルは高かった。
被災地の商業は任務を果たし続けた。

スーパーマーケットは、
生存のための配給基地となった。
コンビニは、
余震の続く闇のなかの灯台に変わった。

フードサービスは、
温かい食べ物の炊き出し係に徹した。
メーカーや問屋は、
補給部隊の役を担った。

小さな店も、大きな企業も、皆が、
このときこそと、日ごろの仕事の腕を発揮した。
いつもよりも素早く、力強く、黙々と。

そのそばで、瓦礫のなかに
埋まったままの人たちも、また、いた。

雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケズ、
商業は働き続けねばならない。
店は客のために、是が非にも、
開けておかねばならない。

有事のときにこそ、頭を柔らかくし、
冷静に、活躍せねばならない。
人びとが立ち上がる礎にならねばならない。
商業人はどんなときにも、
明日を見つめていなければならない。

私たちは、震災に
勇敢に立ち向かった仲間を
心から尊敬しよう。
商業という仕事を貫いた同志たちを
誇りにしよう。

こんなときだからこそ、深く深く、
私たちの役割の大切さを自覚しよう。

そして、この阪神大震災を
永く記憶にとどめておこう。
崩れ果てた廃墟のなかで、
人びとに喜んでもらったこの感動を、
これからの支えにしよう。

未来のために。
客のために。
店のために。
蘇える街のために。

私たち自身のために。

今も、この心持ちは、
いささかも変わるところがない。

その後、2度も、
大きな地震や津波が、
日本列島を襲うとは、
夢にも思わなかった。

2004年10月23日、
新潟県中越地震。

2011年3月11日、
東日本大震災。

2004年は、
㈱商業界社長、
2011年は、
㈱商人舎社長。

私の立場は、変わっていた。

きっとそれぞれの遺族のみなさんも、
人生の節目を経てきたに違いない。

そうして、新しい社会が築かれていく。

変わるものを変えられる勇気を、
変わらぬものを受け入れる心の静けさを、
それらを見分ける英知を、
お与えくだい。

〈ラインホールド・ニーバー〉

アメリカから帰国して、2日目。
今日は一日中、寝ていた。

疲れきっていて、頭痛がする。
しかし歯痛は弱まった。

ありがたい。

㈱ロピア・ニューヨーク研修。
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1班、2班は大きな成果を上げた。

2月には3班、4班が続く。

結局、総勢200名ちかくになる。
チーフ以上の全員参加。

宿泊は、レジデンス・イン・マリオット、
タイムズスクエア。
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各部屋にキッチンが付設されている。
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初日、2日目と店舗を巡る。
そこで大量に買い物をする。

売り手として知識商人を極めるには、
買い手の経験もなければならない。

その買ったものを各自、
部屋に持ち帰り、
調理して、持ち寄る。

最上階のスイートルームを押さえて、
そこに参集する。

夕方、6時にホテルに戻り、
7時を目安に料理をつくり、集合。

こんな具合に、
少しずつ皿が並んでいく。
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まずはワインを開ける。
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オーパス・ワン。

ワインを持って、スマイル。
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鍋料理は前日から仕込みしてある。

カレーは取締役の福島道夫さん作。
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スチュー・レオナードの、
ドライエージドビーフ。
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これはローストビーフになり、
残りをカレーに。
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香辛料は、
チェルシー・マーケットの、
スパイス&ティーズ。
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なんとも贅沢で美味なカレー。

ららぽーと店の大蔵正則さんは、
和風鍋をつくった。
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この和風鍋もみんなの胃袋を安らかにした。
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それ以外のローストビーフ。
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ラム・レッグ。
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ゼイバーズで買って、
それをレンジで温めた。
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これも福島さんが、
食べ方指導。
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さらに牛タン・スモーク1本もの。
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精肉技術者がカッティング。
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これが美味。
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チーズはウェグマンズ。
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この組み合わせがいい。
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ジャンボ・ハンバーガー。
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食べるのも大変だ。
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次々に、自慢の料理が持ち込まれた。

それぞれの顔つきと、
料理をご覧いただこう。
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最後に届いたスパゲティ。
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そして交流しながら、
腹いっぱい食べ、
浴びるほどにビールやワインを飲む。
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47名がスイートルームに、
全員入って、交流。
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ピーター・ドラッカー。
「経験の共有が、
完全なるコミュニケーションを、
もたらす」

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ズラリ並んだ若手。
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ぐいと飲む。
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最後に全員写真。
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日本の商業は、
若い人たちが担う。

私はそれを、
いまさらのように確信した。

阪神淡路大震災からの立ち直りも、
中越地震や東日本大震災からの、
復旧・復興・振興も。

こんなときだからこそ、深く深く、
私たちの役割の大切さを自覚しよう。

未来のために。
客のために。
店のために。
蘇える街のために。

私たち自身のために。

若い若い知識商人たちが、
その次代を支えてくれることは、
間違いない。

〈結城義晴〉


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