お盆商戦本番の中の「もうちょっとだけの現状否定」
Everybody! Good Monday! [vol 32]
2010年第32週、8月第2週。
今週こそ、
お盆休みとお盆商戦本番。
甲子園では全国高校硬式野球1回戦真っただ中。
全都道府県から出場することもあって、
甲子園1回戦は誰をも郷土意識に目覚めさせる。
それが何よりもよい。
そしてお盆。
「盆」(ぼん)は、祖先の霊を祀る日本特有の一連行事。
仏教用語の「盂蘭盆」(うらぼん)が省略された言葉だが、
その仏教と日本の古神道が融合した風習。
会社はお盆休みを提供し、
商業・サービス業はお盆商戦を展開する。
㈱商人舎も木曜日12日から18日まで、
お盆休暇で営業休止。
そのお盆休みを中心とする夏休み期間、
今年は「国民大移動」復活。
先週末から今週にかけて、
エリアごとに、地域ごとに、地方ごとに、
盆期間の人口急減地区と人口急増地区が極端に分かれる。
商業にとって大事なことは、
人口急増地区は、お盆明けの来週月曜日から、
人口急減地区に変わること。
逆に人口急減地区は、ふたたび人口が急激に元に戻る。
従って、盆商戦において重要なことは、
①客数の予測、
②発注数量の決定、
③人員配置、
これを店舗ごとに、
計画・実行すること。
そして計画が決まっているならば、
迷わずにそれを実行すること。
ただそれだけ。
みんながみんな同じ計画や目標を立てる必要は、
全くない。
それぞれの企業が、
そしてその企業方針に基づいて、
それぞれの店が、
自分の計画を持ち、
自分の計画を実行する。
それが今週。
今週の計画・実行において、
ひとつ提案。
「現状を否定せよ!」
商人舎今月の標語。
私は、故渥美俊一先生の遺言と受け止めている。
かつてダイエーも西友も、
イトーヨーカ堂もジャスコも、
すかいらーくもニトリも、
すべてが「現状否定」からスタートした。
クレイトン・クリステンセンは言う。
「イノベーションによって成功した企業ほど、
新たなイノベーションにチャレンジしなくなり、
その結果、新たなイノベーションを果たした企業によって、
淘汰されていく」
これはイノベーションを成し遂げた組織が、
「現状否定」をしにくくなることが原因。
セブン&アイ・ホールディングス会長の鈴木敏文さんの言葉では、
「過去の成功体験を捨てよ」となる。
過去の成功体験に頼っているから、
現状を肯定したくなり、
その結果、持続的・継続的イノベーションができなくなる。
だからいつも「現状否定」を志向する。
それが現代社会のビジネスに求められている。
「現状を否定せよ」
今月の商人舎標語。
よろしく。
さて、お知らせが二つ。
ひとつは、毎週金曜日の大好評連載
「林廣美の今週のお惣菜」。
祝! 100回記念。
是非、ご覧ください。
凄いものです。
林先生が、今週末に売り込む惣菜メニューを、
コツコツと毎週、提案し続けて、2年。
それがこの「メニューカタログ100」となりました。
今日、午後3時から、
その林先生との対談。
CDオーディオセミナー「知識商人登場」
2年余り続いたこのCDオーディオセミナーも、
林先生の回をもって、一旦、終了となります。
それが9月15日発行号になります。
長らくのご愛聴、ありがとうございました。
林廣美と結城義晴の「二人のビッグセミナー」は、
11月開催予定。
「2010年末・2011年始商戦対策」です。
詳細は近日発表の予定。
乞う、ご期待。
お知らせのふたつめ。
商人舎USA研修会スペシャル・コース。
10月5日からの1週間で「経営戦略」を学ぶ。
テキサスとニューヨークの定番大好評コース。
お申込み締め切りは、8月20日。
昨年のこの「ニューヨーク・テキサス」コースのブログも覗いてみてください。
さて毎日は、忙しい。
その中で、現状否定までせよと、
結城義晴は言う。
そんなことできるのか、と思う。
私はどうしているか。
小さな現状否定を続ける。
やりやすい現状否定でよい。
例えば、このブログ。
毎日書いている。
しかし去年の今日のブログとは違う。
「お盆商戦」の提案。
去年の提案とは違う。
毎日、ある練習をしている。
欠かさない。
しかしそれも、昨日とは違う。
ちょっとだけ違う。
そのちょっとが「現状否定」
故夏原平次郎さんの「もうちょっとだけ」。
すごくいいので、ふたたび引用。
「商いとは『あきまのないこと、すきまのないことといわれます。
つまり、現状よりも、もう少し、
きめ細かなことをやっていかなければならないということ」
「小さなことに関心を持って、
小さなことを見逃さないことが大切になってきます」
「そのために『もうちょっとだけ』と、
日々反省をしてみる必要があります」
「もう一度『これでいいのか」と考え直す、
そして小さいものが変わってくれば、
だんだん大きなものが変わってきます」
だから今日も、
「もうちょっとだけの現状否定」。
Everybody! Good Monday!
<結城義晴>