「やさしいことから手をつけよ」
鳩山由紀夫首相の手をつけた「普天間問題」。
現代史の中でも最も難しいテーマが表出した問題だった。
朝鮮半島の南北問題、
20世紀の資本主義と共産主義の問題、
そして日米安全保障問題、
現在の世界のリーダーシップを巡る米中問題。
難しい問題が複雑に絡み合っている。
評論家やマスコミは勝手なことを言い立てるが、
自分で問題解決してみろ、といわれたら、
如何ともしがたいに違いない。
「虎の尾を踏む」ということわざがあるが、
難しいことから手をつけてしまった。
「むずかしいからおもしろい」
これこそ真理である。
しかし難しいことを問題解決するのには、
「やさしいことから手をつけよ」である。
倉本長治商業界主幹は言った。
「仕事の段取りとして、
困難なことから手をつけるのは、
うまいとはいえない」
倉本は『商売十訓』でも第二訓で、こう、記した。
「創意を尊びつつ良いことは真似ろ」
これが本当の「学び」の意味である、と言った。
真似る。
なぜか。
そのほうがやさしいから。
実現させやすいから。
だから、まず、やさしいことから着手する。
この姿勢である。
これが問題解決的な手順である。
「他者がやっていることで、
良いこと、正しいこと、お客のためになると思われることは、
たとえ人真似であっても恥じてはならない」
これはウォルマートの創業者サム・ウォルトンの言葉。
「私は誰よりもソル・プライスから経営原則を『盗んだ』。
本当は『借りた』という言葉を使いたいところだが…」
しかし、物まねばかりではいけない。
サルまねとなってしまう。
「難しいことをやさしく、
やさしいことを面白く、
面白いことをより深く」
再び確認。
「むずかしいからおもしろい」
5月の標語。
その解決法は、6月の標語。
「やさしいことから手をつけよ」