「顧客に聴け!」
知恵とアドバイスの最高の源。
それは顧客である。
重要な決定や困難な問題解決の原点は、
すべて顧客にある。
顧客こそが最も信頼できるガイドである。
顧客は我々を苦境から抜け出すよう導いてくれる。
彼らの声を真実として受け止め、
従っていくべきだ。
ビジネスをどう考え、
どう展開するのか、
あらゆる点において顧客の意見、要望、
そして希望を理解しなければならない。
顧客を我々のあらゆる活動の中心に置くべきだ。
あなたが顧客の脈を診ることを止めたら
何が顧客の心臓を速く脈打たせるのか、
わからなくなるだろう。
英国テスコ中興の祖テリー・リーヒーは、
何度も何度もこのことを強調し、
1992 年、『お客様パネル』を開催し始めた。
さらに1997 年、クラブカードを導入した。
そして顧客の声を、
聴き続けた。
顧客の購買行動を、
観察し続けた。
そこから、「ニュールック」という
顧客の声が反映された店舗レイアウトが生まれた。
チェックスタンドでは「自分の前にひとりだけ」の
2 人以上待たせないサービスが始まった。
「テスコバリュー」という、
コンペティティブ・ブランドも開発された。
「フリー・フローム」という、
アレルギー対応商品が生まれ、品揃えが一変した。
テスコ・エクスプレスの小型フォーマットも
24 時間営業もクラブカード分析から発想された。
さまざまなロイヤルティプログラムが、
発案され、実行された。
顧客に聴け!
顧客を原点にせよ!
顧客を中心に据えよ!
顧客から始めよ!
テスコ伝説の中心には、
いつも彼らの顧客がいる。
そして最後に言葉はこう結ばれる。
「仲間がお客様に奉仕できるよう仲間に奉仕しよう」
<結城義晴>