雪のNY、ポジショニングのある店・ない店、それぞれの繁盛
Everybody! Good Monday!
[2015vol8]
2015年第9週。
2月の第4週で最終週。
今週末の日曜日から、
弥生3月が始まる。
春です。
あはき日を集めて咲きぬ冬菫
〈朝日俳壇より 熊本県菊陽町・ 井芹眞一郎〉
春潮のどつと光を乗せて来る
〈朝日俳壇より 岡山市・名木田純子〉
あ~あ、時の行くのは早い。
ニューヨークは真冬だけれど。
そのニューヨークでの生活は、
9日目に入った。
しかしブログは7日目の行動日誌。
そのまえに、
今回の団長・福島道夫さんから、
連絡と注意事項。
㈱ロピア取締役で、
1月初旬の第1班から今回の第4班まで、
ずっと私と一緒。
この研修の総責任者。
その福島さんがリーダーとなって、
ロピアの経営理念の唱和。
「同じ商品ならばより安く、
同じ価格ならばより良いものを」
その後、2時間の講義。
これも4度目の同じテキスト同じ内容。
しかし私は全く同じ話はしない。
4班は女性も多いし、若い人も多かった。
だから、私のモットー。
難しいことを易しく、
易しいことを面白く、
面白いことをより深く。
今回強調したのは、
とんがり★こだわり。
商人舎magazineのデイリー商人舎で、
2014年度決算が報告されている。
前年比2.0%の増収で、増益。
もちろん早仕掛け・早仕舞い・際の勝負。
今年のイースターは、
4月5日。
25万平方フィートの売場を、
最大限に活用して、
早仕掛け・早仕舞い・際の勝負。
CEOのダグ・マクミロン。
「最優先すべきは
最高の店を運営することだ」
そのとおり。
次にストップ&ショップ。
このエリアのトップシェア。
アホールドUSA傘下のローカルチェーン。
土曜日の午前中、
顧客がいつもより多い。
それでいて、
レジは混雑し、
顧客を待たせている。
ポジショニングの欠落した、
コンベンショナル型スーパーマーケット。
チェリーピッカーの顧客ばかり。
その顧客が特売商品を品切れさせるが、
同時にレジ待ちさせられる。
あとは「ラガード」と呼ばれる、
高齢者の顧客ばかり。
ストップ&ショップ。
将来多難。
フードサービス部門とスーパーマーケット部門。
そのマッチング。
牛乳はコンシスタントロープライス。
つまりエブリデーロープライス。
ウェグマンズは、
グルメスーパーマーケットではない。
別棟のリカーショップは、
価格帯別の品揃えもする。
このリカーショップは、
大いに研究の余地がある。
今やアルディは、
安かろう悪かろうのディスカウンターではない。
そして土曜日の午後、
混み合っている。
ウォルマートよりも安い。
それがアルディのポジショニング。
そして、
安いけどきれい、
安いけどスピーディ、
安いけど良い。
これからのディスカウンターのあり方を、
アルディとウォルマートが示している。
雪の中、バスは丁寧に走って、
マンハッタンへ戻る。
そしてコーヒー売場。
すごい客数。
確実に顧客をもっていて、
ポジショニングを確立している。
だから、ネットでの販売額が、
全体の4分の1を占める。
ネットで売れるには、
独自のポジショニングが必須なのだ。
バラ売りも迫力がある。
迫力あるボリューム陳列は、
鮮度と安さを強調してくれる。
そして最後はトレーダー・ジョー。
地下1階・2階のツーフロア店舗。
エンドプレゼンテーションは、
いつも、どの店も、素晴らしい。
地上入口では、
雪の中、入場制限を始めた。
2層の売場が混雑しすぎるからだ。
それでも雪の中、
じっと待ってくれる顧客。
トレーダー・ジョーの、
ロイヤルティの高さが現れている。
ストップ&ショップ以外の店は、
独自のポジショニングで競争している。
ウォルマートはなによりも、
48兆円の規模が、
他の追随を許さないポジションにある。
そのうえで1店1店を、
最高のレベルに持っていこうとする。
たった1店のゼイバーズにも、
ポジショニングがある。
もちろんトレーダー・ジョーも、
ウェグマンズも、
フェアウェイマーケットも。
そしてアルディにも、
強烈な特徴があり、
それがポジショニングとなっている。
レース型競争は終わった。
コンテスト型競争へ。
特徴のない者は、
退場するしかない。
そのことを肝に銘じて、
今週も、
Good Monday!
〈結城義晴〉