結城義晴と流通業界9月のスケジュールとメリット・デメリット「平均の法則」
あっという間に、1週間。
9月に入ってからも、もう3日。
相変わらずの猛暑が続く。
東京・渋谷駅前交差点の時事通信社「JIJI PRESS」
夕方になっても、街は、熱を帯びている。
今日は最初に、今月のスケジュールをご紹介。
商人舎ホームページの一番上に「行動予定カレンダー」があります。
このカレンダーは、
[毎日更新宣言ブログ]に次ぐアクセス数なのですが、
これをみると、結城義晴および流通業の1カ月の動きがわかります。
さてその9月のスケジュール。
明日4日と5日は、結城ゼミの合宿。
立教大学大学院ビジネスデザイン研究科の6人の院生と一緒に、
新座キャンパスで、泊まり込み合宿。
結城ゼミの特徴の一つが、「合宿主義」
ドラッカー先生の言う「時間をまとめる」ため。
5日月曜日は、「渥美俊一先生お別れの会」
11時半から2時まで、グランドプリンスホテル赤坂 五色の間。
平服です。
合掌。
その後、銀座でパチンコトラスティボード有識者懇談会。
7日、8日は商業界九州ゼミナール。
鹿児島です。
私は7日の基調講演。
「心は燃やせ、頭は冷やせ」
宿泊します。
9日(木曜日)から12日(日曜日)まで、上海。
ツアーではありません。
流通視察と調査。
14日(火曜日)と15日(水曜日)は、
商業界北陸ゼミナール石川大会。
加賀市片山津温泉。
14日の午後、基調講演「商売十訓を解き明かす」
この商人舎ホームページ右最下段にお知らせリンクが張ってあります。
九州ゼミも北陸ゼミも、
まだまだこれからでも参加できると思います。
お近くの方々どうぞおいで下さい。
16日(木曜日)は商業経営問題研究会(RMLC)。
午後1時30分から、東京・日本橋の日本スーパーマーケット協会会議室。
こちらもご参加自由です。
会場費1000円で参加できます。
17日は埼玉県飯能で流通仙人・杉山昭次郎先生を囲む会。
そして18日(土曜日)から立教大学大学院の後期講義が始まる。
1時15分から、4時半まで。
後期は「サービスマーケティング」。
来年1月まで、2時限(180分)13回の講義。
夕方5時から結城ゼミ。
20日(月曜日)は敬老の日、
23日(木曜日)は秋分の日。
その間の21日、22日は、アドバイザーを務める会社の事業報告会。
毎月、これは本当に勉強になる。
24日(金曜日)は立教大学大学院ビジネスデザイン研究科委員会。
いわゆる教授会。
25日(土曜日)サービスマーケティング講義と結城ゼミ。
最後の週は、各協会からの8月の販売統計発表記者会見。
私自身は非常勤取締役を務める会社の役員会や、
大陳コンテスト審査委員会、講義、研修会などが入っている。
9月はスケジュール満杯。
でも、上海にも行くし、
鹿児島や加賀も訪れる。
実り多き秋のスタート。
そう考えるだけで力がわいてくる。
さて、吉野家は280円の牛鍋丼を新発売する。
安部修仁社長が前面に立って、プロモーション。
だからほぼ全紙に出た。
吉野家は17カ月連続の前年割れ。
すき家の280円牛丼、
松屋フーズの期間限定250円牛めし。
低価格競争に吉野家も弱含み。
牛鍋丼は、コンペティターへの対抗策。
牛丼は変わらず380円で販売するが、
牛鍋丼はしらたき・豆腐を入れて、
すき焼き丼のようなメニュー。
一度食べてみないといけない。
「猛暑需要」を強調してきたが、
プラス効果とマイナス効果、
両方ある。
日経新聞の囲み記事。
プラスはエアコンと飲料。
歴史的暑さを記録した8月、
エアコンは前年対比プラス90%の販売金額。
我が家も、27年も使っていたクーラーが壊れて、
エアコンを買った。
物持ちがいいんです。
古いクーラーは天寿を全うした。
伊藤園は、5月から7月の第2四半期、
売上高8%プラスの970億円。
純利益は前年比36%プラス。
一方、ファーストリテイリングのユニクロは、
8月の国内販売額前年比マイナス9.3%。
既存店客数マイナス0.4%、
客単価マイナス9%。
秋物衣料が、当然ながら売れなかった。
しかし客数が維持できていれば、
寒くなったら売れる。
朝日新聞では、「長雨猛暑、ユニクロ泣く」との見出し。
しかしこの秋から冬にかけて、
ヒートテックを7000万枚売り込む。
これは前年の4割増。
ちなみにイオンは「ヒートファクト」を前年2倍の2000万枚、
イトーヨーカ堂は「ボディヒーター」を前年8割増の440万枚。
どちらもユニクロのヒートテックのモノマネだが、
売れるものは売れる。
みんな、秋の到来を待っている。
「あ~きよ、こい♪」
猛暑需要という言葉を何度も使ってきたが、
変化が起こると、メリットとデメリットが生まれる。
これは意図的に「異常値」をつくると、
その陰で、デメリットが発生していることを意味する。
一番大事なのは、自分のお客様が、
そのことをトータルで喜んで下さるか否か。
中部銀次郎さんが言い残した言葉、
「平均の法則」。
これは中部さんが専門とするゴルフについての観察と分析だが、
私は仕事にも商売にも「平均の法則」があると思う。
良いことがあれば、
必ず悪いことがある。
メリットがあれば、
必ずデメリットがついてくる。
両面を知りながら、
仕事と商売の水準を上げていく。
中部さんは言う。
「身も蓋もない話ではあるが、
何もなかったように受け流すこと」
猛暑・酷暑・炎夏。
受け流しつつ、秋の到来を待ちたい。
秋はもうそこまで、
やってきている。
<結城義晴>
[追伸]
商人舎ホームページ右段下の方、
「知識商人たちの公式ブログ」の中に、
「ほぼ毎日更新ブログ」のボタンがあります。
クリックすると、バナーが並んでいます。
現在、このコーナーの充実を図っています。
お知らせください。
info@shoninsha.co.jpまで。
流通サービス業関連の「ほぼ毎日更新ブログ」をつくっている方、
知っている方。
このほぼ毎日更新ブログの中で、
松崎靖さんの「あなたへの手紙~月・水・金」
特にお薦めです。
最新ブログは「棚卸し」というタイトル。
いい文章です。
ご愛読ください。
[追伸②]
「林先生の今週のお惣菜」
今週も揚げ物シリーズ続きます。
暑いからこそ売れるメニューの提案。
チクワ(竹輪)チーズの磯辺揚
2 件のコメント
結城先生いつもお知恵を頂きありがとうございます。
手元に、AJSネットワーク9月号が届きました。
「渥美理論のエッセンス」を読ませて頂きました。
今一度、現状を否定し、基本に帰りたいと思います。
「本当にこれでよいのか」と「現状を否定してみる」・・・・・
ユニクロですが、かなり以前から臨店しておりますが、
「安かろう、悪かろう」の時代もありました。
やはり、「損得」よりも「善悪」に一早く気がつかれたのでしょうね。
・・・いつも、自分勝手なコメントですみません。
藤井直之さま、AJSネットワークのご愛読も感謝します。
故渥美俊一先生の難解なところ、誤解されているところなど、
できるだけわかりやすく解説していくつもりです。
まだまだ連載はつづきます。
ユニクロは準備段階をフルスピードで通過しました。
そのころは安かろう、悪かろうもありました。
準備段階をクリアしてから、本格的な店づくり、商品開発を、
コツコツと重ねてきました。
現状否定の精神は、柳井正さんの哲学でもあります。
柳井さんの二冊目の本は『成功は一日で捨て去れ』です。