上越高田公園の桜満開とファミマ&ユニーの「5年ぶり」
1971年、高田市と直江津市が、
新設合併して上越市が発足。
さらに2005年、周辺の13町村を編入合併。
新潟県では新潟市、長岡市に次ぐ人口。
市の木は桜。
そして日本三大夜桜の地。
一つは東京都上野恩賜公園、
二つは青森県弘前公園、
そして三つは新潟県高田公園。
妙高山を背負って、見事な桜。
なほ見たし花に明け行く神の顔
〈松尾芭蕉〉
ブルーチップ㈱の宮本洋一社長、
鍋島丈夫営業統括部長と散策。
写真を撮ってくれたのは、
第一営業統括部の高橋康二さん。
お堀の噴水と桜。
ゆさゆさと大枝ゆるる桜かな
〈村上鬼城〉
ハイライトはここ。
桜咲く日本に生まれ男かな
〈巌谷小波〉
糸井重里の巻頭コラム。
「日本にやってくる外国人の観光客に、
いわゆる高級日本料理やら、
それの廉価版みたいなものを
おすすめするよりも、
日本の『ふつうのおいしいもの』を
もっと紹介するようにしたほうがいいよね」
賛成です。
オバマ大統領が鮨屋に行ったとか」
それよりも、
ふつうのおいしいもの。
糸井のおススメは、
例えば「とんかつや」。
「すき焼きとか、
しゃぶしゃぶが好きなのも知ってるし、
天ぷらも鮨も
お客さんが来ているのはわかってる。
そして、『やきとり』も人気があるでしょう。
その流れからしたら、
日本人に人気の
『ふつうにおいしいもの』は
みんなオッケーだろう」
「肉じゃが、鳥のからあげ、
ナポリタン、焼肉、フライ、
ハンバーグ、親子丼、豚肉のしょうが焼き。
そういうものが、みんないけるだろうな」
「日本の、ふつうの家で人気のある料理は、
日本の食文化として
鍛え上げられて育ったものです」
「『いわゆる日本文化』の文脈からすると、
大衆的な『ただの町のうまいもん』なんでしょうが、
こっちを、ちゃんと
名物化する必要があると思います」
大賛成。
「ふだんやってない、
ほんとうには身に備わってない
『絵はがき』のような日本料理は、
むろんいいですが、
ポピュラーな『ふつうにおいしいもの』を、
世界の人たちに、食べてもらいたいですよね」
桜見の屋台などもそれだろう。
「なんかさ、それがほんとの
日本を伝えることじゃない?
しかも、そういうところにこそ
『日本の底力』が、
たっぷり染み込んでいる気がするんですよね」
昨日の㈱イチコ会長の竹内寿さんの言葉。
「私たちは高級スーパーを目指していません。
一般庶民が相手です」
その一般庶民の「おいしいもの」に、
「日本の底力」がある。
もちろん桜もどんどん、
外国の人たちに見てもらいたい。
北陸新幹線が開通して、
上越は東京から2時間。
もっともっと、知らしめたいなぁ。
さて、 ファミリーマートとユニーグループ。
両者のニュースが、
今日、重なった。
ファミリーマートの2015年2月期連結決算。
売上高3744億3000万円で、
前年同期比プラス8.3%ながら、
営業利益404億1700万円でマイナス6.7%、
経常利益425億2000万円でマイナス10.1%。
5年ぶりの減益。
新規出店数は1120店。
閉店数を引き算して、
純増は781店。
韓国撤退に伴う株式売却益を計上して、
当期利益は256億7200万円と、
これだけはプラス13.5%。
つまりは増収減益決算。
ちなみにローソンは、
売上高4979億1300万円で2.6%増、
営業利益704億8200万円で3.5%増、
経常利益717億1400万円で4.1%増。
増収増益。
一方、ファミリーマートと統合するのが、
ユニーグループ・ホールディングス。
決算は5年ぶりの最終赤字転落。
ファミリーマートは5年ぶりの減益、
ユニーグループは5年ぶりの赤字。
日経新聞の記事は、
ユニーのプライベートブランドの方針転換を報じる。
まずユニー食品部門の既存店売上高は、
2014年度、前年度比約1%減。
その中で食品PB売上高は、
700億~800億円。
品目数1~2割削減する。
この中で高価格帯PB「プライムワン」は1割弱。
このプライムワンをアイテム削減。
特売価格より高いアイテムを削減。
つまり低価格のアイテムに、
品目数を絞り込んで、
1SKUあたりの販売量を増やす。
リミテッドアソートメントで、
単品量販を志向し、
品目あたりの販売量を増やして、
収益性を上げる。
要は薄利多売のディスカウント作戦。
きついようだが、これはもう、
ある意味で「策がなくなった」ことを示している。
それを日経新聞に書かれてしまうことも、
実は大いに問題ではある。
ファミリーマートとユニーグループ。
一体、どうなるのだろう。
糸井のいう「ふつうのおいしいもの」を、
コンビニもチェーンストアも、
売り続けるべきだと思う。
それが「日本の底力」だと信じて。
セブン&アイの鈴木敏文さんは、
「無視」を決め込んでいるが、
内心、ほくそ笑んでいるだろう。
〈結城義晴〉