本田宗一郎「理念なき行動・行動なき理念」のご都合主義出し入れ
関東地方の連続猛暑日、
8日間に記録更新。
一番暑いのが群馬県館林市、
38度7分。
㈱とりせん本部のあるところ。
前原章宏会長、大丈夫だろうか。
ご自愛願いたい。
千葉市は38度5分、
熊谷市は38度2分、
東京都心は37度7分、
横浜も35度5分。
蝉は不完全変態をする虫だ。
卵から幼虫、幼虫から成虫。
これが不完全変態。
完全変態は、この幼虫と成虫の間に、
蛹(さなぎ)というプロセスがある。
蝉は7年間土の中、
地中に出て7日間。
こんな象徴的な言い方がされるが、
どうも、これは俗説で、
野外では1カ月ほど生きるらしい。
地下で生きる期間も、
3年から、長いものでは17年。
昆虫類では長寿に属する。
しかし毎年毎年、
こんなによく死骸を見る動物もない。
合掌、しておこう。
さて今日は朝から、多摩川を超えて、
最高気温37度7分になった東京へ。
しかし、いつもの花屋は涼しげだ。
「monceau fleurs」(モンソーフルール)
フランスはパリの17区にモンソー公園がある。
その公園の一角のアパルトマンに誕生した花屋。
ときどき花も買うが、
通り過ぎるだけで気分がいい。
その後、35度5分の横浜・白楽へ。
白幡身代り地蔵。
そして藤中整形外科。
3カ月に一度の血液検査。
その後、横浜商人舎オフィス。
さらに横浜・関内へ。
今度はかんない眼科。
さらに大急ぎで、
36度7分の東京・新橋へ。
㈱ドゥ・ハウス社長の稲垣佳伸さん、訪問。
稲垣さんには月刊『商人舎』3月号で執筆いただいた。
「事実」観察日報マーケティングのススメ
もっともっと書いてもらいたいものだ。
今日は稲垣さんに、
㈱大寿社長の大野和夫さんを紹介。
大野さんは川崎で、
スーパーマーケットや外食店を経営している。
スーパーマーケットのOONOYAは、
ニッチな店として有名。
武蔵小杉東急スクエアには、
「大野屋商店」があって、
この店はユニークな食のセレクトショップ。
3人ですぐに意気投合。
その後、新橋で、
紀文食品の山本真砂美さんと合流。
山本さんにも、
昨年10月の月刊『商人舎』で、
「2014年末・2015正月商戦大作戦」を、
執筆いただいて大好評だった。
あまりの暑さと、
美味いビール、ハイボール、
そしておでんに、
写真を撮るのを忘れた。
恐縮。
さて、日本の優れた経営者が、
見直されている。
Harvard Business Review9月号は、
特集「稲盛和夫の経営論」。
「心をベースとする」経営哲学、
そして合理的アメーバ経営システム。
その融合。
一方、日経オンラインでは、
高原豪久ユニ・チャーム社長ブログ。
こちらのタイトルは、
「理念なき行動は凶器、
行動なき理念は無価値」
ホンダ創業者本田宗一郎さんの経営。
このタイトルを見て、
慌てて理念を口に出しても、遅い。
高原さんは本田イズムを4つあげる。
第一は「その人の心に棲んでみる」こと。
「幽体離脱したように相手の心に
『棲む』レベルを目指す」
本田は表現する。
「一瞬ではなく、どっぷりとつかる」
第二は「スピード」に対する意識。
本田のユニークな表現。
「時間を前向きに酷使する」
これは高原さんも言い換えることができない。
そこで「時間を前向きに酷使する」とだけ、
何度も繰り返す。
私は、いつも反対の言い回しを考える。
「時間を後ろ向きに浪費する」
本田が言いたいのは、
その反対だと考えれば、わかりやすい。
そして本田宗一郎の第三の言葉。
「仕事の苦労は自分のため。
でも結果が人を喜ばせるものでありたい」
これも深い。
最後に、ブログのタイトル。
「理念なき行動は凶器であり、
行動なき理念は無価値である」
本田宗一郎は、
理念も行動もどちらも必要だ、
と言っている。
それは稲盛和夫の、
心の経営&合理的経営と、
同義である。
高原さんは、
「人や組織が持っている『二面性』」という。
「理念なき行動」の提案・提起は多いし、
「行動なき理念」の檄や説教も数多ある。
凶器と無価値を武器にして、
それをご都合主義で出し入れする。
そんな経営者や上司、
そしてコンサルタントも、
この業界には多い。
これほど有害なものはない。
〈結城義晴〉