上海2泊3日の弾丸視察で「高級化=日本化」を垣間見る
Everybody! Good Monday!
[2016vol4]
2016年第4週に入った。
突然、日本列島が、
すっぽり雪に包まれた。
お見舞い申し上げたい。
しかし私は昨日、朝、
9時35分発のJALで、
中国・上海に退避?
こちらは、ちょっと寒いけれど、
それでも雪は降らない。
だから、上海人は、
日本の雪が大好きで、
北海道や東北・北陸が
いま、大人気。
このエリアでの爆買いも盛んだ。
私は朝、6時のリムジンバスで、
ベイブリッジ。
みなとみらいがいつものように、
見送ってくれる。
バスの中でパソコンに向かっていると、
すぐに東京スカイツリー。
そして成田空港から飛び立つ。
富士の山が今日は曇の上。
今朝は、新幹線からは、
見えていないはず。
雲に浮かんで美しい。
4時間で、上海の海。
泥のような色。
そして2014年以来、
2年ぶりの上海浦東国際空港。
そのターミナル1。
ここで㈱万代社長の加藤徹さんと落ち合って、
上海小売業の視察。
今年6月、
ドライデイリー会の研修会は、
ここ上海で開催される。
その下見が今回の目的。
上海は北京ほど、
空気が悪くはない。
マスクしてマスクの人と話す齟齬
〈朝日俳壇より 前橋市・荻原葉月〉
すぐにカルフールへ。
上海に最初に進出した外資小売業。
中国の旧正月初日は、
今年は2月8日。
だから大晦日は2月7日。
中国語では「除夕」と書く。
こちらの休みの期間は、
2月7日~13日までの7日間。
こちらは「春節」という。
店は半月後の正月に向かって、
年末商戦真っただ中。
地上2階3階の売場は、
「プラネット」と呼ばれるフォーマット。
スロープを上って、
3階が食品フロア。
ここでも春節に向けた盛大なプロモーション。
春節のお土産売場。
このど派手さ。
菓子のバラ売り。
カルフール、なぜか元気がいい。
青果売場もボリューム陳列。
プレゼンテーションが変わった。
青果には特設のレジが設けられている。
確実に売場はよくなっている。
鮮魚売場には、いつものように、
氷が敷き詰められている。
そしてこの陳列。
精肉売場では、
派手な音をさせて肉のカッティング。
花売場も美しい。
ワインセラーが設けられている。
売場は高級化している。
そして春節を3週間後にした、
日曜日の午後のレジ。
いきなり私の予想。
中国・上海の消費は、
格段に向上している。
その変化に対応した店や企業が、
好調なのだろう。
一方のイギリスのテスコ。
派手な春節の飾りつけは、
従来と変わらない。
しかし低価格一辺倒。
売場も変わらない。
鮮魚部門も鮮度がない。
そしてこのガランとした売場。
テスコは本国も不調が続くが、
この2年間にイノベーションがなかった。
それがこの売場に現れている。
三番目に訪れたのは、
シティスーパー。
最新のショッピングセンターの中。
高級スーパーマーケットだが、
それだけではない。
カットフルーツの展開。
地場野菜のコーナー。
そしてシーフード・バーの前には、
イータリー張りのイートインコーナー。
寿司・刺身売場は日本並み。
この商品化の技術。
シティスーパーは㈱阪食と提携して、
共闘戦線を張っている。
それが成果を見せている。
そして中国での「高級化」の一つは、
明らかに「日本化」である。
それがシティスーパーの強みとなっている。
鮮魚の水槽販売。
料理教室もあって、
これも阪急オアシスと同じ。
キッチン用品がずらりと並ぶ。
シティスーパーの売場の最後は、
ライフスタイルを提案する住関連。
生活向上と高級化の波とは、
中産階級の登場を意味する。
その層に対して、
イノベーションを起こす。
今の上海の競争は、
その一点に絞られている。
最後は百貨店の「久光」。
バックオフィスを訪問。
ここでは、守谷祐一さんにインタビュー。
ディビジョンマネジャー。
国分首都圏㈱の内藤悟さんが、
アテンドしてくれた。
2年前にも守谷さんに会った。
その後、この久光の食品売場は改装した。
今、日本食品は、
以前より手に入りにくくなった。
それは上海人の生活の、
高級化と日本化を意味している。
しかしもう一方で、
インターネット販売が、
想像を超えて急増している。
守谷さんは率直に語ってくれた。
早速、店へ。
ずいぶんと改革の成果が出ている。
チーズはR型対面ケースで、
これも品揃えが増えてきた。
ジャパニーズ・デリの売場は、
国分系列の上海峰二食品が担当している。
精肉は一番の部門だが、
よくできている。
そして食品売場の入り口に、
RF1が入っている。
ロック・フィールドの惣菜ショップ。
リニューアルオープンのときには、
岩田弘三会長も訪れた。
久光で守谷さんに会って、
旧交を温めつつ、
上海の傾向を聞いた。
そして私は得心した。
ありがたい。
今日の視察はこれで終わり、
夕食は広東料理とワイン。
上海一の印刷業会社社長の吴さん(真ん中)と、
㈱MDサポート社長の陶さん(その隣)が、
招いてくれた。
左端がMiracle前田こと前田仁さん、
右端はLegend小阪こと小阪裕介さん。
いつものメンバーが、
世話を焼いてくれて、
快適な下見の旅。
最後は、黄浦江のクルーズ。
吴さんの持ち舟。
私も運転席に。
加藤さんと陶さん。
上海の真ん中を流れる黄浦江は、
下流で長江と呼ばれる揚子江と合流する。
その黄浦江の中心部をクルーズ。
右手は新市街の浦東。
左手は旧市街の外灘。
素晴らしい。
日本列島は雪に覆われているが、
ここ上海の夜景は、
息をのむ美しさ。
2泊3日の弾丸ツアー。
上海のイノベーションを見る。
みなさんも、いつも、
イノベーションを。
では、今週も、
Good Monday!
〈結城義晴〉