シンプルだからむつかしい。
顧客が
ニコニコしている。
店員が
ニコニコしている。
商品は
良くて、安い。
売場は
ピカピカしている。
だからお客さんは
ドキドキわくわくする。
働く人もみんな
ドキドキわくわくする。
そんな店をつくれば、
かならずうまくいく。
あのピーター・ドラッカーが、
小売業に教えてくれたこと。
実にシンプルだ。
そしてわかりやすい。
しかし、むつかしい。
ほんとうに、むつかしい。
毎日つづけるのはひどくむつかしい。
人がふえたらもっとむつかしい。
店が多くなったらさらにむつかしい。
地域がひろがればさらにさらにむつかしい。
日本一
買い物に行きたい店舗。
日本一
働きたい会社。
それを、一からはじめた。
十にふえた。
百になった。
千にひろがった。
万にしよう。
ずっとつづけよう。
それはシンプルだ。
しかしむつかしい。
シンプルだからむつかしい。
むつかしいけどシンプルだ。
だから誰にもまねができない。
シンプルだからむつかしい。
〈結城義晴〉