「どん底の明日 頂上の下り」とポケモンGO上陸
緊急のお知らせです。
商人舎オフィスのFAXが突然の不具合。
理由はわかりませんが、好事魔多し。
現在、月刊商人舎7月号の注文が、
殺到しています。
しかしFAXでのご注文・お問い合わせは、
できない状況となっています。
申し訳ありません。
復旧は金曜日夕刻の予定です。
したがって、現在は、
電話(045-350-6651)または
メール(info@shoninsha.co.jp)で、
商人舎オフィスまでご連絡ください。
さて、朝日新聞『天声人語』
「 あまりよくないと思いつつ、
記者として何度も
記事に書いてきた表現がある」
それが「……とみられる」
私もできるだけ使わない。
「断定するほどの自信はないが、
ほぼ確かだといえるときに、
ついつい使いがちだった」
同感。
「……気がする」
「……かもしれない」
大事なトレンドや事象などを、
こういった表現で、
無責任に言い散らす輩がいるが、
私は絶対に使わない。
コラムニストは気象庁に話をふる。
一昨日の気象庁の発表。
九州から東海地方にかけて、
「18日ごろ梅雨明けしたとみられる」
「『ごろ』とあわせ、
二重に自信なさげだ」
思わず笑った。
ただし「梅雨の入りや明けを
日付で区切るのはそもそも無理がある」
少々間違ってもいいから、
「梅雨明け宣言」してもいい。
日本語は便利なもので、
「戻り梅雨」や「返り梅雨」といった言葉もある。
朝日新聞からもう一つ。
「折々のことば」
編著者は鷲田清一さん。
「どん底には明日があり
頂上には下りしかない」
(坂本健一)
大阪の古書店「青空書房」の名物店主。
7月2日に亡くなった。享年93。
「終戦直後の食糧難のさなか、
夜学に通いつつ集めた岩波文庫を
路上で売るほかなくなった」
「体から血が奪われていく感じがした」
「苦境の下でも、作家から学生まで
活字を愛する人びとを支えつつ、
最後まで気丈に生きた」
すぐに弱音を吐いたりしなかった。
それを売りにしたりは、
もちろんしなかった。
「どん底」には「明日」があるからだ。
そして「頂点」だと思ってしまったら、
「下りしかない」
今日は朝から、
東京・小平。
第一屋製パンの取締役会。
今日、「ポケモンGO」が、
サービス開始の予定だった。
第一パンは、
「ポケモンパン」を発売して好評だが、
「ポケモンGOの上陸」は、
延期されてしまった。
スマートフォンゲームの「ポケモンGO」は、
アメリカなどで大ブーム。
米国ナイアンティックと任天堂、
そしてゲーム企画会社のポケモンが、
共同で開発したスマホゲーム。
ナイアンティックラボ(Niantic Labs)は、
『Ingress』(イングレス)の開発会社。
Ingressはやはり、
スマホ向け拡張現実技術を利用した、
オンラインゲーム・位置情報ゲーム。
ポケモンGOも、
スマホのGPS位置情報を使って、
街中に出没するモンスターを、
捕まえたり戦わせたりして遊ぶ。
今月6日にまずアメリカと、
オーストラリア、ニュージーランドの3カ国で、
配信を開始。
現在はヨーロッパやカナダなど、
30カ国以上で提供中。
米国スマホゲーム利用者数ランキングで、
ポケモンGOは歴代首位に浮上。
1日あたりの利用者数は、2000万人超。
日本でも配信が待たれていた。
日本マクドナルドがこのブームに乗って、
様々なサービスを展開する。
例えば店舗でゲーム関連アイテムをもらえる。
また、他の人と対戦したりできるようにする。
このポケモンGOのユーザー向けサービスは、
世界で初めての試み。
しばらくはまた日本を、
ポケモンのブームが席巻するだろう。
今日は第一屋製パンの役員会の後、
東京・池尻。
東邦大学大橋病院。
かつて、私は、この病院で、
網膜剥離と緑内障の手術をしてもらった。
詳細は2008年のブログ、
「結城義晴の燃える闘病日記」を。
あれから8年。
いまでも年に4回ほど、
検査し、診察してもらう。
主治医は富田剛司教授。
緑内障の権威で、
いつも患者が行列。
今日の眼圧は右16、左15。
視野検査もまあまあ。
小康状態で、それならば安心。
「どん底には明日があり
頂上には下りしかない」
そのどちらでもない。
私の右目の寿命は、
私の命より短い。
富田教授には、
そう宣告されている。
その両目を使って、
ものを見て、ものを書く。
それが私の一生だ。
「私の一生かもしれない」とは、
死んでも書かない。
帰りに、東京都知事選の、
ポスター掲示板があった。
26の枠に10候補しか、
ポスターを張っていなかった。
戻り梅雨寐てゐて肩を凝らしけり
〈臼田亜浪 『定本亜浪句集』より〉
もうすぐここでも、
梅雨が明ける。
〈結城義晴〉