第10回ミドルマネジメント研修会と三越伊勢丹の閉店考
Everybody! Good Monday!
[2016vol37]
2016年第38週、
9月第3週。
アメリカではハロウィン販促が、
一斉にスタートしている。
昨日、夕方、ハワイから帰国。
出立は朝8時。
シェラトン・プリンセス・カイウラニの、
プールサイド。
ホノルル空港では、
ハワイアンとフラダンスで、
送り出してくれた。
マウイ島と海が美しい。
上空には厚い雲。
7時間ほどで日本の成田空港。
それから成田エクスプレス。
東京スカイツリーが間近に見えた。
短い旅だが、無事に帰国。
ありがとうございました。
ビギナーズ研修会が終わると次は、
ミドルマネジメント研修会。
記念すべき第10回。
10月4日(火)・5日(水)・6日(木)
ニューウェルシティ湯河原。
鈴木哲男、白部和孝、高野保男
それにドラッカーの井坂康志、
最高の講師陣。
そして結城義晴。
さらに第10回記念特別講座。
ご期待ください。
ご検討ください。
それから再びお知らせ。
月刊『商人舎』2016年9月号発刊!
毎年、秋恒例のアメリカ小売業特集。
特集タイトルは、
「The US Retail Industry 2016」http://magazine.shoninsha.co.jp/category/monthly/m201609
特別対談・石原靖曠×結城義晴
日米チェーンストアの「賢者は歴史に学ぶ」
必読です。
今号はアメリカ研修用テキストとして、
単品販売します。
1500円+税です。
さて、ハワイから帰ってきたら、
広島東洋カープ優勝。
25年ぶりのセ・リーグ制覇。
「広島のみなさん、
全国のファンのみなさん。
本当に長い間お待たせしました。
おめでとうございます」
緒方孝市監督が叫んだ。
本当におめでとう。
私の母は90歳。
広島の西条生まれ。
しかし広島だけでなく、
中国地方が全体で、
喜んでくれるといいなぁ。
岡山や鳥取、島根、山口には、
巨人ファンが多いようだし、
それはいかにも20世紀的だ。
21世紀的な広がりがほしい。
何はともあれ、
広島カープ、
おめでとう。
それから、
加藤紘一さんが逝った。
こちらはさみしい。
山形県出身、77歳。
自民党元幹事長。
若手のころから、
「宏池会のプリンス」と呼ばれ、
90年代には「YKK」の盟友関係を築いて、
政界のキーパーソンだった。
Yは山崎拓元自民党副総裁、
もうひとりのKは小泉純一郎元首相。
自民・社会・さきがけの三党連立政権は、
1994年6月に発足して、
日本の政治のエポックとなった。
加藤はこの後半の橋本龍太郎首相時代の、
自民党幹事長として、三党をまとめた。
橋本政権のあと、
99年9月の自民党総裁選に立候補して、
小渕恵三元首相に敗れ、
2000年には「加藤の乱」で挫折。
人柄はいいが、政治力が乏しい。
私はこういった政治家が、
嫌いではない。
こちらにこそ、真実がある。
しかし政権は取れない。
だから不幸な政界となるし、
不幸な国家となる。
英語と中国語に堪能で、
国際会議では通訳なしで渡り合った。
それは所属した宏池会の、
宮澤喜一譲り。
政治的な図々しさのなさも、
宮澤譲り。
加藤紘一、
私は好きな政治家だった。
ご冥福を祈りたい。
昨日の朝日新聞『折々のことば』
言葉には力があります。
だからこそ、
穏やかに話す人に
なりましょう。
(国際手話通訳者・郡美矢)
「ほんとうに大事なことは
抑え気味の声で話すほうがいい」
「言葉は意味を伝えるだけではなく、
声でふれてゆくから」
「激しい声は人を圧し、ひるませる。
よどむ言葉、ためらいがちの言葉、
たどたどしい言葉のほうが、
滑らかに流れる言葉より、
ときに多くを伝える」
加藤紘一は、
そんな言葉を使う、
まっとうな政治家だった。
再び、ご冥福を祈りたい。
ひたすらに君も地を這ふ天高し
〈朝日俳壇より 松阪市・奥俊〉
この世の大地に
かじりついて生きてきた。
秋天下の今も」
雨去つて森一杯の蟬時雨
〈同 木更津市・本郷政信〉
さらに大きくなる。
そんな気がする。
病には勝ち残暑には負けさうな
〈同 浜田市・田中由紀子〉
残暑はいまだ、
負けそうに厳しい。
さてさて、日経Web刊。
朝刊は休刊だから。
三越伊勢丹、
千葉で終わらないリストラ
三越伊勢丹ホールディングス。
三越が千葉店と多摩センター店を、
来年3月に閉鎖する。
しかしそれ以外の店も減益続出。
月次資料では郊外店が苦戦。
伊勢丹府中店17%減、
伊勢丹相模原店11%減、
伊勢丹松戸店6%減、
伊勢丹立川店6%減。
閉鎖する千葉店が7%減だから、
府中や相模原はそれ以上の惨状。
三越伊勢丹の大西洋社長。
「踏み込んだ改革をしていく」と宣言。
グループ全体でも、
不採算部門は多い。
とくに三越伊勢丹フードサービス。
スーパーマーケット部門で、
あの「クイーンズ伊勢丹」を展開する。
今期の営業損益は、
5期連続の赤字見込み。
記事に書かれている。
「旗艦店の売り上げで
すべてを癒やせる時代は終わった」
私はずっと言っている。
伊勢丹ブランドは新宿店、
三越バナーは日本橋本店。
これだけでいい。
あえてつけ加えるとしたら、
三越銀座店か。
そのほうが伊勢丹と三越の、
模倣困難性は高まる。
イギリスのハロッズを見よ。
たった1店で、世界最高峰。
それが百貨店の生きる道だ。
目先の売上げアップではなく、
ブランドの信頼性を、
極限まで高める。
あとはネットが販売してくれる。
まあ、岡目八目と言われそうだけれど。
最後に、今週のスケジュール。
明日から3日間、関西。
明日の火曜日は、
紀文お正月フォーラム西日本。
ブリーゼプラザで13:30から。
明後日の水曜日は、
万代知識商人大学講義。
木曜日は、彦根の平和堂。
アメリカ研修事前講義と報告会。
金曜日は横浜で、
商人舎magazineのWeb会議。
そして土曜日は、
学習院マネジメントスクール。
イオンモール幕張新都心で、
クリニック講義。
今週も疾走します。
しかし、できるだけ、
穏やかに
話すことにしましょう。
言葉の力を信じて。
では、みなさん、
Good Monday!
〈結城義晴〉