ヤオコーのエイヴイ買収とマンハッタンとんがり店舗群
アメリカにいる間に、
月刊商人舎10月号発刊!
【特集】
Big DATA×「仮説・検証」
「情報&統計リテラシー」と「勘と経験」を磨こう!!
[cover message]
ビッグデータとAI(人工知能)が生活を変え、産業を変え、時代を変えるかのように語られる。事実、そうなるに違いない。
しかし、膨大な量(Volume)、多様性(Variety)、発生スピード(Velocity)の「3V」を特徴とするビッグデータは、国内総生産(GDP)に代表されるマクロデータとは異なる。ビッグデータは「事業に役立つ知見を導出するためのデータ」だからである。
ピーター・ドラッカーが『ネクスト・ソサエティ』で看破したように、「現在の情報システムが与えてくれるのは社内の情報である」。必要な成果を上げるのは社外の情報、すなわちビッグデータである。そしてこのビッグデータの「仮説と検証」こそが、これからの時代のイノベーションの源泉となる。
そのためにわれわれに必須の能力はコンピュータ・リテラシーではない。情報リテラシーであり、さらに統計リテラシーである。そしてこのとき、一人ひとりの商人の「勘と経験」も忘れられてはならない。
ご愛読お願いします。
さて、日本では、
ヤオコーのエイヴイ買収話が、
駆け巡った。
私のところにも、
すぐに情報が入った。
Daily商人舎でも、
早速、詳細を報道。
ヤオコーがエイヴイを完全子会社化。
「経営の化学反応?」
こういった話題は、
当事者しかわからない。
だから余計な詮索は無用。
しかしヤオコーは、
石橋を叩いて渡る会社。
よほどのお買い得だったのだろう。
もうひとつは、
「経営の化学反応」を狙ったと同時に、
マーケットシェアを高める作戦に出た、
と思うのだが、いかが?
さてイオンリテールの弾丸ツアー、
ニューヨーク視察研修2日目。
マンハッタンのとんがり店舗を、
目が回るほどのスピードで視察する。
しかしそれでも、
大事なところには訪れる。
ジョージ・ワシントン像。
ここはウォールストリート。
世界の経済を動かす。
それからダコタハウス。
ジョン・レノンが射殺された玄関。
セントラルパークに隣り合っていて、
抜群の環境。
Imagine。
シャボン玉を楽しむ親子。
セントラルパークに光が注ぐ。
そして9・11の慰霊場プール。
ここに来ると合掌する。
ワンワールドトレードセンター。
未来に向かって立つ。
さて怒涛の視察。
朝一番で、
ゼイバーズ。
このロゴがいい。
たった1店だが、
見事なマーケットニッチャー。
入り口を入ったチーズ売り場に、
まず圧倒される。
創業から続く魚の燻製売り場は、
朝8時半でもこの混雑ぶり。
そしてゼイバーズのコーヒー。
ブロードウェイを下って、
フェアウェイマーケット。
株式公開して新店を続々出したら、
連邦破産法11条。
しかし本店は、まったく崩れない。
青果部門が売り物。
コーヒー売り場も刺激的。
鮮魚対面売り場は準備中。
肉の対面も大人気。
フェアウェイマーケットは、
ニッチャーが巨大化を急いで、
大失敗した教訓。
ファンドに握られた小売業、
これはダメです。
ヤオコーの子会社化するエイヴイは、
いいけれど。
隣のシタレラ。
人気の惣菜ショップ。
それでも魚売り場は奥一面を占めて、
素晴らしい。
さらにブロードウェイを下って、
トレーダー・ジョー。
地下1階・地下2階の2層。
まずはバナナから入るのは、
同社の定石。
そして青果部門を過ぎると、
レジが見えてきて、
もう長い行列。
地下2階に降りると、ベーカリー。
そしてエンドが並ぶ。
地下2階からエスカレーターで登る。
カートもエスカレーター。
登り下りのエスカレーターも、
主通路の一環。
カートショッピングのためもあって、
カートも主通路を通してやる。
地下1階に戻って、レジ。
よくできた2層ワンウェイコントロールの店舗だ。
その隣がデュアンリード。
ウォルグリーン傘下の、
マンハッタン第1のドラッグストア。
こちらは1階・2階。
2階が化粧品とドラッグストア。
ウォルグリーンの調剤薬局が入る。
さらにその隣に、
ジジ・カフェ。
バスを飛ばして、
イーストリバープラザ。
2009年オープンのパワーセンター。
マンハッタンに初の進出。
1階にはコストコ。
パワーセンターは、
ディスカウントフォーマットを集めた、
商業集積。
コストコはその核店舗だ。
クリスマス商材を派手に販売している。
ハロウィン商材はもう売り切っていて、
売り場に姿が見えない。
スターウォーズ商品も大量陳列。
2階にはターゲット。
こちらはハロウィン最高潮。
この広大なハロウィン売り場。
大サイズ売り場のマネキン。
マタニティのマネキン。
マンハッタンの中に、
最大売り場をとって、
ディスカウントストアを展開。
ターゲットらしい、いい店だ。
その隣がアルディ。
アルディまでマンハッタン進出。
さすがに牛乳は1ガロン2ドル29セント。
しかしそれでも物価の高いこの地では、
超安売り。
アメリカでは見かけない光景だが、
レジも混んでいる。
3階にはバーリントンが出店。
家電のベストバイが撤退して、
オフプライスストア第3位企業が入った。
4階にはTJX傘下のマーシャルズ。
この店もオフプライスストア。
そして他の店に合わせるように、
家具もディスカウントのボブズ。
さらにニューヨークのイータリー。
そのイータリーが2号店を出した。
ワールドトレードセンターの一部の、
ウェストフィールドモール3階。
今年8月16日にオープン。
この店が素晴らしい。
アメリカでは、
ニューヨーク5番街の第1号店。
シカゴの第2号店。
そしてこのウェストフィールドの3号店。
イータリーの紹介は、
次の機会に譲って、
今回はランチ。
パンがおいしい。
オリーブオイルで食べる。
前菜はサーモン。
パスタ。
そしてフリット。
この調理場でつくってくれる。
満足して写真。
次にブルックフィールドプレース。
ウェストフィールドに隣接した商業集積。
そのル・ディストリクト。
イータリー化現象のフランス版。
どんどんなじんできて、
飛躍的に顧客が増えている。
それからトライベッカ地区のターゲット。
「フレキシブル・フォーマット」
10月5日に開店したばかり。
この店も改めて機会をつくって、
分析、紹介しなければならない。
さらにチェルシーマーケット。
高架線を廃物利用した庭園では、
ロー人形と写真を撮る女性。
ナビスコの工場をリノベーションした、
チェルシーマーケット。
入口のレイアウト模型がいい。
テナントの新陳代謝が激しい。
レストランのニュートン。
市場スタイルのスーパーマーケットは撤退。
マンハッタン・フルーツが近日オープン。
チェルシー・タイは、
タイ料理のイータリー化現象。
そしてロブスタープライス。
魚のイータリー化現象。
鮮度のいい魚が氷敷の売り場で販売される。
持ち帰り寿司。
これは中食だ。
そして立ちのすし屋。
まさにイータリー方式。
店の奥のロブスター売り場。
大ぶりのロブスター。
生も購買できるし、
ボイル商品も買える。
ボイルロブスターは、
スタンドでワイルドに食べる。
これがうまい。
モール内にはハロウィンプレゼンテーション。
店ぞろえの新陳代謝を図って、
チェルシーマーケットは、
依然として人気スポットだ。
そのベースに、
イータリー化現象がある。
私たちの最後の勉強の場は、
ミッドタウン5番街。
これも明日、紹介するが、
トランプタワー前には、
プラカードを掲げた男性。
5番街の象徴セントパトリック教会。
そしてサックスフィフスアベニュー。
これも5番街を象徴する百貨店。
足が棒になった。
アイフォンの歩数計を見ると、
1万9226歩だった。
ああ、疲れた。
それでも気を取り直して、
タイムズスクエアに。
ニューヨークに来たら、
一度はここを訪れる。
騎馬警官が子どもたちにサービス。
お別れディナーは、
ハートランド。
最後に写真。
みんなから指さされて、
ずいぶん、飲んでいるようですが、
ダークビールを2杯。
疲れがたまっているのでしょう。
しかし心地よい疲れでした。
(つづきます)
〈結城義晴〉