「カ・カタ・カタチ」の福音を聴け。
「カ・カタ・カタチ」論。
建築家・菊竹清訓の持論。
IE*の巨人・城功の考え方。
「カ」は最も根源的なもの。
経営理念や社会的使命、
わが社のビジョンやコンセプト。
「カタ」は「カ」を実現する手段・方法。
たとえばわが社らしい技術、仕組み、
特有の組織とヒューマンリソース。
そして「カタチ」はできあがった成果物。
たとえば完成された商品、売場、
たとえば旗艦店舗、フォーマット。
しかしカタチの真似ばかりが横行する。
優良店を訪れても写真ばかり撮りたがる。
カタチの真似しかできないからだ。
本来、カタがなければカタチはできないし、
カがなければ、カタもカタチもない。
そしてカは独自のものでなければならない。
カタは「学ぶ」ことができる。
それを学ぶ時には「真似る」から始まる。
カタを学ぶには時間がかかるし、根気もいる。
しかしそれを十分に学び取ったうえで、
今度は「カタ破り」をする。
それがイノベーションだ。
カタを顧みずに新しさだけを求め、
あるいは思いつきに走るならば、
それは「カタ無し」になる。
旗艦店にはカタチがあるし、カタがある。
そしてもともとカが備わっている。
「カ・カタ・カタチ」の象徴が旗艦店である。
だから旗艦店改造のときには、
カタチをつくりつつ、カタとカを確認する。
カから発してカタを駆使し、カタチを生み出す。
仕事の改革手順は「カ・カタ・カタチ」である。
フラッグシップのリモデリングも、
「カ・カタ・カタチ」でなければならない。
〈結城義晴〉