一人のお客さまに誠実を尽くせ。
ヨークベニマル創業者の大高善雄は、
天秤棒を担いで農家を回った。
リヤカーを引きつつ家々を巡った。
一人のお客さまに誠実を尽くせ。
お客さまへの奉仕の精神が、
商売繁盛につながる。
儲けは奉仕の結果であって、
商売の目的そのものではない。
商売はお客さまのためにある。
「ベニマル商法」最後の第十二章。
言葉や態度が店相をつくる。
あなたはお店の代表である。
東日本大震災で津波に襲われ、
福島原発事故で避難指示の出た富岡町に、
住民たちが帰って来た。
そして新しい店は、
そのお客さまたちを迎える準備をした。
言葉や態度を慎み、誠実を尽くした。
しかし顧客も店も、
苦労の連続であった。
まさに「苦歴」を重ねた。
艱難が忍耐を生み出し、
忍耐が練達を生み出し、
練達が希望を生み出す。
この希望は、
失望に終わることがない。
(新約聖書・ローマ人への手紙5章)
会長大高善興言うところの「苦歴」とは、
艱難であり、忍耐、練達、希望である。
失望に終わることのない希望である。〈結城義晴〉
[注]「練達」とは「練られた品性」のことをいう。