2017年、土用丑の日のウナギ販売作戦「利は他の品にあり」
Everyone! Good Monday!
[2017vol29]
2017年第29週にして、
7月第4週。
月曜日の今日は、
「海の日」
日本財団の調査。
全国の15歳〜69歳の男女1万1600人に、
インターネットで調査。
「海に親しみを感じる」かの設問。
「親しみを感じない」の回答が、
10代は42.5%、20代では36.3%。
30代では、
「親しみを感じる・感じない」が拮抗し、
「親しみを感じる」は、
40代が38.4%、50代は42.1%、
60代は41.0%。
また「海が好きだ」と回答した人は51.8%、
「好きではない」は19.0%。
「好きではない」は、
若い世代になるにつれて減少。
「海が好きではない」は、
60代が14.7%、
10代では22.7%。
この傾向を生み出した理由は、
子どものころの海との接点の少なさ、
海の体験の少なさにある。
地球上の海の面積は70.8%。
日本は国の周囲をすべて、
海に囲まれている。
海の日こそ、海に親しみたい。
別に海に入ったり、海で泳いだり、
あるいは潮干狩りをしたり、
そんなことはしなくてもいい。
海を見るだけでいい。
潮風の匂いを嗅ぐだけでも、
海の向こうに思いを馳せるだけでも、
海に感謝するだけでもいい。
祝日「海の日」の趣旨は、
「海の恩恵に感謝するとともに、
海洋国日本の繁栄を願う」
でなければ、海の日は、
単なる祝日が1日、
増えただけのこととなる。
しかし、それにしても、
いまだ梅雨明け宣言は、
なされていない。
もうすでに、
梅雨明けしたんじゃないか、
と思うが、いかが?
Weekly商人舎の日替り連載。
月曜朝一・2週間販促企画。
今年の土用丑の日の商売を説く。
その2017年は二度、
夏の土用の丑がある。
一の丑は7月25日(火曜日)、
二の丑は8月6日(日曜日)。
まずはわが社のデータを確認しておく。
21世紀に入ってから、
夏の土用丑が二度あった年。
2001年から2016年の昨年まで、
16回のうち9回。
2001年の7月25日、 8月6日。
今年と全く同じパターン。
しかし一の丑は水曜日、
二の丑は月曜日だった。
2002年の7月20日、 8月1日。
2004年の7月21日、 8月2日。
2006年の7月23日、 8月4日。
2008年の7月24日、 8月5日。
今年と近いパターン。
2009年の7月19日、7月31日。
2011年の7月21日、 8月2日。
2013年の7月22日、 8月3日。
2015年の7月24日、 8月5日。
一昨年も今年と近いパターン。
しかし一の丑は土曜日、
二の丑は水曜日だった。
今年の火曜日と日曜日のパターンは、
近年にはない。
2013年の7月22日(月曜日)と、
8月3日(土曜日)のパターンは、
だから参考になりそうだ。
そして今年の土用丑の特異性。
二の丑の8月6日が、
夏の節分にあたる。
節分は「節を分ける日」
つまり2月の立春の前日、
5月の立夏の前日、
8月の立秋の前日、
そして11月の立冬の前日。
すべて節分。
このうちの2月の節分が、
節分を代表するがごとき位置づけで、
その際に現在、
「恵方巻」を食すのが流行。
そして今年の8月6日、二の丑は、
夏の節分にもあたる。
セブン-イレブンは、
この夏の節分をターゲットに、
2013年から恵方巻き販売を始めた。
鈴木敏文会長の時代だ。
夏の恵方巻だから、
さっぱり味にするため、
酢飯の酸味を強めた。
スタミナをつけるため、
焼き肉入り巻き物にした。
もちろんウナギ巻きもいいだろう。
2週間販促企画は基本作戦を提案する。
「利は他の品にあり」
つまりはウナギでは儲けないこと。
もちろん「利は元にあり」
取引先と協力し合って、
たくさん売って、原価を下げる。
取引先にも利益をもたらす。
だから「利は売りにあり」
さてうなぎの相場の変化はどうか。
2000年には、流通量およそ16万トン。
このときがピーク。
しかし乱獲などによって資源が減少し、
ワシントン条約で貿易取引も制限され、
現在は4万トン前後。
しかし今年は養殖うなぎの流通量が、
昨年より多い。
利は元にあり、
利は売りにあり。
実現させることは可能だ。
鰻以外のウナギもどき。
イオンリテールの工夫。
第1に、豚肉の蒲焼。
第2にベトナム産なまずの蒲焼。
すでに発表されているが、
イオンリテールは、
国産かば焼きの価格を、
昨年より10%ほど値下げして、
売上高目標前年比約110%。
もうひとつ注目しておきたいのが、
「新仔うなぎ」
ふ化後1年未満の若いうなぎ、
6月下旬から出荷が始まっている。
骨が柔らかく、皮が薄い。
すこしフワフワした食感。
ローソンは、
すでに予約販売している。
「新仔ウナギかば焼き」
これは「利はこの品にあり」
結城義晴の「利の五法」
利は元にあり。
利は売りにあり。
利は内にあり。
利はこの品にあり。
利は他の品にあり。
よろしく。
手にとつて迷ふてをりぬ鰻の日
〈斉藤裕子 2014年「あを」より〉
土用鰻すんなり買つてゆく男
〈小野寺節子 2013年「風土」より〉
とりあへず士用鰻を買うてきし
〈秋千晴 2010年「空」より〉
つつがなく土用の鰻囲みけり
〈小関栄子 2009年「笹」より〉
なぜか鰻の俳句は、
女流俳人の方がいい。
最後に今週のスケジュール。
今日は海の日。
明日は第一屋製パン(株)の取締役会。
明後日は名人会。
そして木曜日は、2017特別セミナー。
小売業の情報技術革新
大久保恒夫・當仲寛哲・結城義晴が、
世界潮流からマネジメント活用までを、
語りつくす。
もう今週になってしまったが、
7月20日13時~18時。
東京・エッサム神田ホール。
参加費用1万円(税込み1万800円)
トップマネジメントの参加も多い。
今後、継続的な研究会セミナーに、
発展させていきたいと思っているので、
まだまだ募集中。
⇒申し込みはこちらから
そして金曜日は、
スーパーマーケット統計発表。
土曜日は、
学習院マネジメントスクール。
ショッピングセンター視察研修。
幕張新都心のイオンモールを訪問します。
よろしく。
では、ウナギを売るために、
自分でウナギを食べて、今週も、
Good Monday!
〈結城義晴〉