「成長という価値観の外側」とサミット10月4日の「㊙セール」
2017年9月最後の日。
サルは木から落ちてもサル、
政治家は選挙で落ちれば、
ただの人。
そのただの人たちも、
そわそわしている。
日経新聞一面に、
「社長100人アンケート」報告。
このアンケートは、
国内主要企業の社長・会長に、
3カ月に1回実施。
今回は9月8日~27日で、
143社から回答を得た。
国内景気に関して、
「緩やかながら拡大している」は75.5%。
「拡大している」は1.4%。
併せて計76.9%。
これは前回の6月調査より、
約5ポイント上昇。
上場企業、大企業の経営者たちは、
景況拡大を感じている。
しかし国内景気が「横ばい」の回答は21.7%。
その全員が「個人消費の伸び悩み」を指摘。
つまり安倍晋三首相が誇示する景気回復、
「いざなぎ景気超え」などは、
約3割の経営者から「実感」されていない。
「実感がある」との回答は2割。
実感がない理由は、
第1に「個人消費の伸び悩み」が54.8%、
第2が「物価の伸び悩み」38.1%、
第3が「賃金の伸び悩み」26.2%。
「景気先行きへの不安が消えない中、
個人消費の動向は、
企業にとって大きな関心」
いざなぎ景気は、
1965年1月から1970年7月まで、
57カ月間続いた好景気の通称。
昭和40年から昭和45年までの5年半。
時は高度経済成長時代の真っただ中。
1964年に東京オリンピック開催。
その翌年から、1965年までは、
マイカーブームが起こり、
カラーテレビが普及し、
クーラーが一般的となった。
このcar、cooler、color TVの3Cは、
「新三種の神器」と言われた。
日本はこのいざなぎ景気の間に、
世界第二の経済大国となった。
しかし今、そんな景況感はない。
経済のライフサイクル論で見ても、
成長期のいざなぎ景気と、
成熟から衰退期の長期景気は、
まったく異なる。
昨日の日経新聞夕刊の「十字路」
鎌倉投信社長・鎌田恭幸さんが書く。
「成長という価値観の外側」
「日銀は戦後3番目に長い景気回復の下でも
『出口』を見いだせない」
そこで素朴な疑問。
「『経済成長』は実現可能な目標か」
「それが可能だとしても、成長によって、
国民生活の安心や幸福といった
本来の目的を達成し得るのか」
「経済成長を目指しても、
成長のみならず、本来達成すべき
国民の安心や幸福につながらない」
こうした現象を、
「経済や社会の構造的なジレンマ」という。
そこで、逆説的な提案。
「成長という名の呪縛からの脱却」
「成長を目的化しない」
そんな価値観。
「人にとっての安心や幸福とは何かに、
知恵を絞る」
「社会の持続的な発展に向けたヒントは、
成長を絶対とする価値観の外側にある」
もちろん会社は成長しなければならない。
だから企業にとってふさわしいのは、
伊那食品工業(株)の塚越寛会長がいう、
「年輪の成長」だろう。
社員の幸せを優先しつつ、
外側に薄皮のように、
必ず年輪を重ねる。
さてそんな価値観を持つ政治家は誰か。
そんなことを考えたりする。
今日は東京・水道橋。
東京ドームホテルと後楽園遊園地。
川べりにモニュメント。
そして中央線の下の神田川。
ここで重要な打ち合わせ。
さて、サミット(株)の10月4日号チラシ。
創業以来初の「㊙セール」
週刊誌仕立ての「週刊爽美都」
詳しい特売の内容は、
4日当日に来店しないとわからない。
記事風に仕立てられた誌面もある。
サミットの現在のビジョンは、
「日本のスーパーマーケットを楽しくする」
だから「オールスターセール」や、
「バイヤーの予算達成を懸けた熱き戦い」
こういった企画を連発してきた。
今回はその第4弾の企画、
㊙セール。
面白い。
やったぜハットリくん。
こういった顧客を楽しませる企画。
何よりも自分たちが楽しまねばならない。
顧客を店頭に呼び寄せるところがいい。
3Cが象徴した工業的な開発よりも、
小さくても小刻みな小売業のアイデアが、
個人消費を刺激する。
〈結城義晴〉