ネイバーフッドマーケットの「サムの10フィートルール」
日米のベースボールは、
今、佳境。
アメリカのワールドシリーズ。
最終決戦の第7戦で、
ダルビッシュ有がノックアウトされて、
ロサンゼルスドジャースが惨敗。
ヒューストンアストロズが、
チャンピオンフラッグを手中にした。
初制覇。
おめでとう。
アストロズのホセ・アルトゥーベが、
最終戦も2点目の打点を稼いだ。
身長167.6cm、体重74.8 kg。
小さなボディの大きなスウィング。
私はトゥ―ベの特異なポジショニング、
大好きだ。
一方、
日本の日本シリーズ。
横浜ベイスターズが3連敗の後、
福岡ホークスに逆転で2連勝。
何とか格好がついてきた。
筒香嘉智にシリーズ初本塁打が出て、
やはり主砲が打つと強い。
福岡に戻って、土日の楽しみが残った。
良かった。
しかし今秋の、
東京六大学野球。
早稲田の同率最下位は、
まったくいただけない。
1947年秋以来、
70年ぶり2回目のドンベ。
現監督の髙橋 広(ひろし)は、
私の大学生現役時代に、
神宮球場でプレ―したキャッチャー。
1955年2月4日生まれで、2歳年下。
はっきりとは覚えていないけれど。
早稲田の野球部の同期に、
吉沢俊幸、松本匡史、八木茂がいる。
いずれもプロになった。
1学年下には、
山倉和博とマックス佐藤清がいて、
一応、黄金期を築いた。
しかし江川卓の法政大学に、
ずっとやられっぱなしだった。
高橋は巨人軍の正捕手となった山倉に、
完璧にポジションを取られて、
控えの座に甘んじた。
「成功体験を捨てよ」とは、
本当によく言われることだが、
「成功体験を持たない者」は、
特にこういう勝負ごとにおいて、
成果を上げることが難しい。
すべてが高橋広の責任ではないけれど、
70年ぶりの最下位はいただけない。
ちょっと厳しい言い方かもしれないが、
高橋は大学の後輩だから、
言わせてもらおう。
さて明日から3連休。
文化の日に続く土曜日曜。
店では、いつも、
笑顔で顧客を迎えたいものだ。
この10月の20日間米国滞在で、
発見した店内サイン。
Wal-Martのスーパーマーケット。
「Neighborhood Market」
店舗面積は、
平均4万2000平方フィート、
3902㎡、1182坪。
最小は2万8000平方フィート、
2601㎡、788坪。
最大6万6000平方フィート、
6132㎡、1858坪。
この店は平均の1200坪型の、
フード&ドラッグ。
今年1月末の決算時点で、
ネイバーフッドマーケットは699店。
スーパーセンターに次ぐフォーマット。
昨年1月時点で633店だったから、
1年間に10.4%増で、
66店も純増している。
もっとも主力のスーパーセンターは、
全米に3522店もあるから、
微々たるものだが。
そのネイバーフッドマーケットの古い店。
店舗の奥主通路の真ん中あたりに、
バックヤードへの通路がある。
その通路の真ん中の床に、
サインが描かれている。
逆に言えば、
バックヤードから売場に出てくる入口。
ブルーとイエローのウォルマートカラー。
もうずいぶんと古くて、汚れが目立つが。
スタートラインには、
Message。
「今日から、私は、
厳粛な気持ちをもって、
約束し、宣言します。
私の10フィート以内のところに、
お客さまが来られたら、いつも…」
1フィート近寄って、
I will SMILE…
「微笑みます…」
4フィートのところで、
LOOK them in the eye…
「お客さまと目を合わせ…」
7フィートのところで、
…and GREET them.
「そして、ご挨拶…」
So Help Me, Sam.
「だから、サム!
私に手を貸して!」
これが創業者サム・ウォルトンが残した、
有名な「10Feet Rule」
床のサインは傷んで、汚れているけれど、
サムの遺志がぐっと伝わってくる。
1フィートは30.48cm。
10フィートは3m4cm8mm。
どんなお客さまでも、
3mのところに来られたら、
第1に、こちらから、
30cm近寄って、
スマイル。
第2に、さらに、
1m20cm近寄って、
アイコンタクト。
そして第3に、
2m10cmのところで、
グリーティング。
心の中に、
サムの笑顔を、
思い浮かべる。
これで、完璧。
文化の日からの3連休。
10フィートルールを、
実践してみてほしい。
〈結城義晴〉