2018年度日本経済成長率1.5%と「損得より大事な物差し」
朝から東京タワーの下。
目を移すと、愛宕ヒルズ。
冬の快晴の空が気持ちいい。
毎月恒例の(株)True Dataの取締役会。
代表取締役社長は米倉 裕之さん、
取締役は石井 賢治さん。
二人が常勤。
社外取締役は5人。
(株)産業革新機構の竹久健さん、
(株)プラネット常務取締役の松本俊男さん、
GCA(株)の中津武さん、
(株)コーポレイトディレクションの田窪伸郎さん。
そして結城義晴。
私がもう一番の古株の、
取締役になってしまった。
今期も好調な業績。
役員、社員の努力のたまものです。
この商人舎公式ホームページにも、
右段に張り付けてありますが、
ウレコン
ID-POSマーケティングの羅針盤。
ご覧ください。
横浜駅に戻ってくると、
横浜高島屋に空と雲が映っていた。
さて日経新聞最終面の「私の履歴書」
今月は江夏豊。
元プロ野球投手。
阪神タイガースから南海ホークス。
そして広島カープ。
そのカープで、
日本シリーズ優勝を遂げるが、
対近鉄バッファローズとの第7戦。
4対3でリードした9回、
無死満塁。
ここで江夏は、
生涯「最高傑作」の投球を見せる。
のちに山際淳司が、
「江夏の21球」と題して、
素晴らしいノンフィクションを書く。
昨日、今日は、
その21球について語る。
豪快に見えて、繊細。
相反する要件を満たすと、
天才や異才となる。
江夏豊はそれだ。
さて日経新聞の経済コラム「大機小機」
コラムニストは墨田川さん。
「2018年度の成長率を占う」
もちろん日本経済の成長率。
「17年度は明らかに、
景気上昇期に位置している」
「18年度予想については、
高位平均が1.5%、
低位平均が1.0%である」
「18年度が景気上昇期か
下降期かは分からない」
それでも墨田川さんの予測は、
「一応引き続き景気上昇だと仮定すると、
1.5%程度の成長率が妥当なところ」
すなわち、「潜在成長力」の1%程度を、
「やや上回る程度の緩やかな成長が続く」
墨田川さんだから、
かなり信頼がおける。
ということで、
1.5%成長が来年の水準。
ただし、今後のリスク要因がある。
最多が「中国景気の悪化」
「円高」も考えられるし、
「国際間の緊張や軍事衝突」
「米国景気の悪化」なども指摘される。
しかしそれでも、
18年度の成長率は1.5%程度。
来期の予算なども、
1.5%プラスを基準に、
わが社・わが店の状況を見定めて、
設定されることになる。
朝日新聞「折々のことば」
いまは「ためになる」とか
「役に立つ」以外のものは
存在しちゃいけない
ような風潮があるけれど
私はそれがどうにも
不快なんです
(コラムニストの中野翠)
賛成だ。
だから私はいつも言う。
「すぐ役立つことは
すぐに役に立たなくなる」
(橋本武)
編著者は鷲田清一さん。
「落語のいいところは、
損得と関係なしに
『存在を楽しく許している』ところ」
「ものごとには表と裏、底と天井、
さらには抜け穴すらあって、
それを覗かせながら
笑いに転化させる落語は、
心の機微の分かるオトナに
なるための格好の教材」
最後に中野翠の言葉。
落語は、
「損得より大事な
物差しがあることを
教えてくれる」
損得より大事な物差し。
それは「善悪」だけではない。
損得も、ものすごく大事だ。
しかしそれより大事な物差しがある。
年末商戦においても、
来年度の1.5%成長においても、
「江夏の21球」においてだって、
このことは変わらない。
〈結城義晴〉