万代の一番長い日――「神は現場にいた!」
12月30日。
アゴーラリージェンシー堺。
22階の部屋で目覚めた。
日経ビジネスon-line。
「今日の名言」
今週水曜日の12月27日。
「悩んだ時ほど現場へ」を
心がけてきました。
(増田寛也元総務相)
「岩手県知事時代には
事業が進みつつあった
県道工事の中止問題、
公営岩手競馬の存続問題など
難しい判断を迫られました」
「賛否両論が沸き起こる中、
何度も現場に足を運び、
現場の息づかいなどを
見聞きして決断を下しました」
「県道工事は中止し、
岩手競馬は厳しい条件付きで
存続を決めたのですが、
あの時の判断は間違っていなかった
と思っています」
いつも、神は現場にあり。
昨夜遅くに大阪・堺市に入った。
暮れの30日・31日は、
万代店舗の視察。
店舗面積は3300㎡で、
1階がスーパーマーケットの万代、
2階がカジュアルファッションのしまむら。
この万代+しまむら。
関西で最強のコンビネーション。
店長の加藤隆さんと田中彩美さん。
加藤さんは万代知識商人大学一期生。
田中さんはハワイビギナーズコース参加。
万代西宮前浜店。
こちらもミリオンタウンで、
2階にしまむらが入る。
水産売場はアイランド式で、
中に人が入って、
加工作業を見せる。
私の隣から川村諭さん、三宅伸明さん。
2人とも万代カレッジ1期生。
川村さんは病から復帰し、
元気に魚を切っている。
がんばれ。
万代最大売上げの前浜店は、
店員全員の気合がみなぎっている。
万代魚崎店。
お客にも対応。
農産部門の藤本君が、
立ち売り。
セミセルフレジを導入して、
たくさんのお客でも、
待たせることがなくなった。
日差しの差し込む入口で、
川上政人店長と写真。
今日の関西は快晴だ。
暮れとは思えない暖かさ。
この暖かさが商売にどう影響するのか。
万代春日野道店。
300坪の小型の繁盛店で、
駐車場に入る車が、
道路の両サイドから
順番待ちでに並ぶ。
売場では売れていくそばから、
スタッフが補充陳列作業に大わらわ。
阿部社長は農産出身。
店に入るとすぐに、
白菜の半切り、四つ切り、球の、
売場を変更する。
「野菜の相場が高いのに、
四つ割りが少なくては、
お客さんが買いにくい!」
そのバックヤードにうれしい掲示。
私が食品商業編集長時代に出した
「陳列と演出の教科書」。
その前段の「陳列と販促の教科書」も、
万代のテキストだった。
万代阪神ショッピングセンター店。
阿部社長は売場の隅々を見て回る。
元気なピースサインは、
近藤圭介店長。
万代カレッジ2期生。
カレッジの受講生が、
店長として頑張っている。
万代知識商人大学学長としては、
うれしい限り。
2人のプロ商売人の後ろ姿。
阿部社長と藤本誠次店長。
2人で売場を手直ししながら、
店の売上げ状況を情報交換する。
藤本店長は万代ナンバー1の新店店長。
失敗の許されない店舗の、
立上げ店長として活躍する。
万代に入社して、25歳で店長になり、
もう30年の店長歴。
塚口店も繁盛店に仕上げている。
万代5本の指に入る。
今日1日の売上げは、
3000万円にちょっと届かないところか。
万代は正月3ガ日を休む。
だから30日、31日に、
お客が正月の分の食材を購入しに来る。
人によっては、2日続けてくる。
だから暮れの2日間は、
どこよりも忙しい。
どこよりも稼ぐ。
その模様を1日かけて、
見て回った。
実にいい勉強になった。
そして万代の強さと、
まだまだできていない点を、
私なりに十分に把握した。
その場を用意してくれた加藤徹会長と、
阿部秀行社長。
そのお2人と、
今年最後の食事会。
おいしいワインとステーキ懐石で、
私は大満足。
万代の一番長い日。
やはり神は現場にいた。
〈結城義晴〉