[日曜漫歩]平昌オリンピック閉会式
神は最初の日に、
昼と夜をつくった。
次の日、神は、
天をつくった。
3日目には海と地をつくり、
植物を茂らせた。
4日目には、
太陽と月と星をつくった。
5日目に、魚と鳥を、
6日目に、動物をつくった。
さらにこの日、自分に似せて、
男と女を創造した。
アダムとイブ。
そして、7日目に、
神は、休んだ。
だから1週間に一度は休む。
そして精神を解放する。
それが日曜漫歩。
今日は平昌オリンピック閉会式。
2月9日から始まって、
25日までの17日間。
朝鮮半島には行けないけれど、
テレビ映像で日曜漫歩。
花火はこういう大会の主役。
華やかな映像と人間のハーモニー。
宇宙船のようだ。
オリンピックの五つの色。
美しいブルー。
ダンスと映像。
アンリ・マチスの「ダンス」
ショーのフィナーレは、
ペアのスケーターのテレマーク。
子どもたちが出てきた。
大会マスコットの白虎スホランの衣装。
K-POP。
選手団入場。
最初に国旗を持った選手代表たち。
日本は小平菜緒。
スピードスケート500m金メダリスト。
それから選手団。
ユニフォームのコンセプトは、
「PROUD OF JAPAN.」
メインカラーは「サンライズレッド」
デザインと製作はアシックスが担当。
ユニフォーム、なかなか良かった。
最後はたんぽぽの綿毛。
平昌冬季オリンピック。
はじめは政治色を感じさせた。
南北朝鮮の合同チームは、
女子アイスホッケーで実現した。
それはイデオロギーを超えて、
オリンピック憲章の精神に則って、
世界平和に向けて一歩、
前進したことを示した。
しかし逆にそれは、
いかにも政治的であった。
最後の閉会式でも、
アスリートたちは、
国に属していることがあらわになった。
国旗、ユニフォームなどに、
それが表現されていた。
アイデンティティとパーソナリティ。
選手たちは何のために、
厳しい練習に耐えるのだろう。
誰のために激しい闘いをするのだろう。
古代オリンピックは、
ギリシャで行われたオリンピアの祭典。
近代オリンピックは、
1896年にクーベルタン男爵によって、
再現された世界スポーツ大会で、
アマチュアリズムが原点にあった。
世界大戦の前の時代の精神である。
第一次世界大戦は、
1914年から1918年。
そのあと共産主義革命が起こった。
第二次世界大戦は、
1939年から1945年。
その後、東西冷戦時代となった。
そのなかでも近代オリンピックは、
続けられた。
商業主義と国家戦略の狭間で。
さらにベルリンの壁の崩壊。
中国の台頭とアメリカの混迷。
私は日曜漫歩しながら、
ポストモダンのオリンピックを思った。
地球規模の全く新しい政治的な意図が、
働かねばならないのかもしれない。
オリンピック・レガシー問題を含めて、
それは東京オリンピックの課題だ。
「祭りの後」の日曜漫歩は、
ものを考えるぶらぶら歩きとなった。
次は平昌パラリンピック。
3月9日が開会式、
18日が閉会式である。
〈結城義晴〉