結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2011年04月30日(土曜日)

JFケネディ「連帯と分断」、結城義晴「一人の元気よりも、十人の元気。 百人の元気。 千人、万人の元気」

今週から立教の講義が始まった。
他と同様に、3月の卒業式や4月の入学式を中止し、
講義スタートも5月。

しかし私が所属する大学院ビジネスデザイン研究科は、
今週月曜日から講義開始。

今年から私は月曜日に講義をし、
土曜日にゼミをすることにした。

だから今週月曜日は、
夕方6時30分から10時近くまで、
フード&ベバレッジ・マーケティングを講義した。
最初だからオリエンテーション講義。

そして今日は、結城ゼミ。
午後1時から。

すべての行事やイベントが中止、延期となる。
しかし、早く平常に戻したい。
日常、通常に戻って、
前を向いて生きていきたい。

平常、日常、通常。

そう願っている。
被災した人々も、
被災した店店も
被災した企業も、
被災した地域も。

被災者・被災地に対しても、
極めて失礼だし、
その意味で今、一番卑怯で卑劣な行為は、
震災の所為にして何かを成すこと、
あるいは震災の所為にして何かを止めること。

東日本大震災が起こった。
だから改革のスペースが生まれた。
東北関東の大津波と大震災に見舞われた。
だからイノベーションが果たされた。

昨日、ピュリツァー賞のジョン・ダワーさんが言った。
「突然の事故や災害で、
何が重要なことなのか気づく瞬間があります」

「すべてを新しい方法で、創造的な方法で
考え直すことができる
スペースが生まれる」

「震災が来たから、あれはできなくなった」
「震災が起こったから、延期し、その後、仕方なく中止した」
こんな言い訳で、
例えば意義あることや必須のこと、
明日のために必要なことを止めてしまうとしたら、
それは断じて許せない行為だ。

被災後、必死になって復旧・復興に努力している人々にさえ、
本当に失礼なことだと思う。

さて私の立教の研究室も、
今回、移動し、変わった。

その引っ越しは、実は3月16日に行なわれていた。
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被災後、5日目のこと。

ポカポカとした陽気だった。
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しかし私はダウンジャケットを着て、池袋に向かった。
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3月まで私の研究室があった3号館。
蔦の絡まる2階建て。
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扉を開けて中に入ると、
掲示板。
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「結城義晴」のランプを点ける。
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そして軽やかな足取りで、
階段を2階に登る。
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2階通路は、いつも森閑としている。
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私の部屋は3209号室。
3号館の209号室。
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そして3209号室の鍵穴に鍵を差し込む。
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鍵もクラシックで、
私、大好きだった。
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そして私のデスク。
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これでこの部屋ともお別れかと思うと、
感慨深いものがあった。

それから東日本大震災の被害が明らかになっていった。
福島原発の問題が、世界を駆け巡った。

そして今日、4月最後の日。
クラシックな3号館の後ろにそびえたつ近代建築。
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それが新しい研究室のビル。
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第15号館「マキシムホール」
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ビルの左手のエレベーターから上がるが、
その前に研究室の表示がある。
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あいうえお順で、
結城義晴は最後。
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M503号室が私の新しい研究室です。

エレベーターホール。
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マキムホールのご案内がある。
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エレベーターで5階に上がる。
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真下に見下ろす自慢のキャンパス風景。
写真一番下の瓦屋根が3号館。

5階の廊下は、こちらの近代建築でも、
なぜか森閑。
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そして私の部屋。
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前回は3人部屋だったが、
今回は二人。
お相手は平浩一郎教授。
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まだ、引っ越したばかりで、資料が少しだけ。
今年からこちらにも本や資料を置くつもり。
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そして私のデスク。
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しばらくお世話になる。

これから主に、
月曜日の午後、あるいは夕方、
そして土曜日の午後、あるいは夕方、
この新しい研究室のお世話になる。

研究室以外は、
横浜の商人舎オフィス。

通称だが、
「研究室」と呼ぶときは池袋、
「オフィス」というときは横浜。

みなさん、どちらにもおいで下さい。
お待ちします。

さて、私自身の自宅も、
変わった。

今日がその引っ越し。
最近、引っ越しづいている。
ただし、自宅の方は、
「引っ越し」といっても、
仮住まいからの出戻り。

この春から、私にも、
ふたつの新しい「スペース」が生まれた。

スペースこそ、
イノベーションの源だ。
私はそう、思っている。

この新しい気持ちは、
被災した人々と同じだと信じている。

一緒に歩むことを、
あらためて誓いたい。

4月最後の言葉は、
ふたたびジョン・フィッツジェラルド・ケネディ。
第35代アメリカ合衆国大統領。
1961年に大統領就任、
1963年にテキサス州ダラスで暗殺。

「つながっていれば、
できないことはほとんどない。
バラバラなら、
できることはほとんどない」

20世紀生まれの最初の大統領、
カトリック教徒初の大統領、
アイルランド系アメリカ人初の大統領、
そしてピュリツァー賞受賞唯一の大統領。
その著書の名は『勇気ある人々』。

ケネディは、「連帯と分断」を言った。
連帯が生まれてくると、
分断しようとする勢力も、
また生まれる。

元気を出そうよ。
私は言った。
しかしその元気は、
つながってこそ大きくなる。

ひとりの元気よりも。
十人の元気。
百人の元気。
千人、万人の元気。

いま、それが良くわかる。
これを阻止する者は、断じて許さないし、
阻止しようとする者こそ、滅びる。

<結城義晴>

「ひとつになろう! 日本 商人支援プロジェクト」

私は5月12日大阪でトップバッターとして講演する。

会場 リーガロイヤルホテル大阪
日時 2011年5月12日(水)
開演 12時受付開始 12時30 ~17時
参加費15000円
この1人1人の参加費はすべて、
東日本大震災義援金として、
日本赤十字社に寄付される。


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