Forbes米国最良雇用企業調査と平和堂第15団米国研修出発
ゴールデンウィークの連休中は、
真夏日や夏日が続いたが、
それが明けると急に気温が下がった。
今日は曇り空の12度ほど。
日経新聞電子版の経営者ブログ。
毎週火曜日の朝は、
鈴木幸一さん。
(株)IIJ会長で、
日本のインターネットの草分け。
鈴木さんは半月ほど前に、
米国からカナダに出張。
連休中は、ニューヨーク。
その間、わずかな隙間を縫って、
出張が続く。
私と似ている。
「旅から旅といえば、
いささかの風情を感じるのだが、
芭蕉や西行と違い、
“見る処花にあらずといふ事なし。
思ふ所月にあらずといふ事なし。
像(かたち)花にあらざる時は
夷狄(いてき)にひとし」
「夷」は未開の人、「狄」は野蛮人の意味。
「夷狄」は未開の野蛮人、あるいは外国人。
「そんな心の琴線に触れながら
旅に生きた大詩人とは異なり、
飛行機を乗り継ぎ、空港、ホテル、
オフィスの行き来に終始しているだけで、
その行動は東京で働く日々と変わらない」
私の場合、これに店という現場が加わる。
「芭蕉の言葉に従えば、私の日々は、
狄に等しい旅がらすである」
同感。
鈴木さんは照れながら、
芭蕉の言葉を持ち出す。
「終(つい)に無能無芸にして、
只(ただ)此(こ)の一筋に繋がる」
鈴木さんの述懐。
この「生き方をする人間が、
どんどん少なくなってきている気がする。
若い頃は、工場に行くと、
金型一筋とか、旋盤一筋といった
職人に教えられることばかりだった」
芭蕉は俳句の道一筋。
鈴木さんはインターネット一筋。
私は流通一筋。
さてアメリカの労働統計局。
4月の米国失業率を発表。
なんと3.9%。
3月は4.1%だったから、
さらに下がった。
2010年には9.6%、
1982年には9.7%だった。
アメリカの4月の失業者総数は、
3月から減少して630万人。
一方、雇用数の前月からの増減。
製造業プラス2万4000人、
卸売業マイナス9800人、
小売業プラス1800人、
公益事業プラス1000人、
情報産業プラス7000人、
専門職5万4000人、
教育保健業界プラス3万1000人、
レジャー産業プラス1万8000人、
その他サービスプラス1万4000人、
公務員数マイナス4000。
日経の記事はこう分析する。
「過去6カ月4.1%だった失業率が0.2%下がり
活発な雇用を示している。
結果、求人難となり、
賃金への影響が出始めている」
アメリカも日本と同じ。
日本の直近の失業率は、
昨日の商人舎流通SuperNews。
3月労働力調査統計|
就業者187万人増加/失業者15万人減少・節調整値2.5%
日本の3月の失業率は季節調整値で2.5%。
統計の取り方もちょっと違うが、
日本のほうがずっと低い。
それでも少子高齢化が進む上に、
小売流通業では人手不足。
これは産業自体に魅力がないから、
そしてその産業の中に、
魅力のある企業が少ないから。
一生をかけるに値すると、
人々に思われる職場が少ないから。
いや、仕事を始めると、
一生をかけて、
「只此の一筋」の道なのに、
それを人々に理解してもらうことが、
出来ていないから。
一方、『フォーブス』誌が選ぶランキング。
これも商人舎流通SuperNews。
フォーブスnews|
最良の雇用企業調査でトレーダー・ジョー2位/コストコ5位
米国最良の雇用企業ランキングで、
トレーダー・ジョーが第2位。
コストコが第5位、
ウェグマンズが第8位。
ベスト10に小売業3社が入った。
誇らしい。
そのほかに26位にREI。
アウトドア用品のチェーンストア。
38位にパブリックス、
米国4位のスーパーマーケット。
53位にH-E-B、
テキサス州のローカルチェーン。
100位までに11社。
〈詳細は商人舎流通SuperNewsに〉
Fortuneの働きがいのある企業では、
ウェグマンズが今年も第2位。
こちらは企業が協力して調査をする。
参加しない会社は順位に入らない。
だからトレーダー・ジョーやコストコは、
いつもランキングに入らない。
しかしForbesはそれをせず、
まあ、一定以上の企業1000社を全部、
俎上に載せる。
だからトレーダー・ジョーやコストコが、
アメリカで第2位、第5位に入る、
良い雇用主企業となる。
今日はそのアメリカに向けて出発の日。
午後、横浜シティエアターミナルから、
リムジンバスで成田空港第2ターミナルへ。
チェックインを済ませて、
会議室へ。
平和堂アメリカ視察研修第15団の結団式。
第15団団長の田中仁史さんが、
決意を表明しつつ挨拶。
平和堂取締役食品統括。
そして私の短いスピーチ。
アメリカの失業率と、
Forbesの調査の話をした。
そして大きな成果を祈念した。
締めの挨拶は第15団副団長、
平和洋史さん。
SM営業部SM第2エリアマネジャー。
最後にエイエイオーで活を入れて出発。
第2ターミナル出発ゲートで、
決意のこもった全員写真。
いつもいつも、
気持ちを新たにして、
アメリカに向かいます。
離陸まで1時間ほどあるので、
私は桜ラウンジへ。
そして生ビール。
いつものメニュー。
ご飯少なめのJALカレーとビール。
そうしながらこのブログと、
商人舎流通SuperNews執筆。
そしてAA060便に乗り込む。
窓の外は雨。
夕闇に覆われた成田国際空港。
では、行ってきます。
日本の小売業にも、
トレーダー・ジョーやコストコ、
ウェグマンズのような会社が育ってほしい。
平和堂にもそうなってほしい。
私は、終に無能無芸にして、
只此の流通一筋に繋がるものだ。
〈結城義晴〉