ゴルフ「第三次名人会」と「商売の相槌」
2週間のアメリカ出張から帰国して、
私は完全な時差ボケ。
夕方には眠たくなって、
そのかわり午前4時ごろまで、
目が冴える。
置田直矢さんが、
ブログに投稿してくれた。
関西スーパーマーケット今福店店長。
今回のBasicコースに参加してくれた。
「先生、みなさん。お疲れさまでした!
現場に復帰し早2日が経過、
様々な笑顔に出会いました。
少し逞しくなった、
副店長を始めとする社員達の笑顔。
“おかえり~”
おみやげをねだるパートさんたちの笑顔。
“店長どこいってたんや?
わし心配したがな!”
というお客様の笑顔も( 笑)。
ブログを拝見しますと、
すでに次に走り出す先生の笑顔。
やり遂げた、参加者の皆さんの笑顔」
「最後にディビット・キャプテンと
想いを共有した自分の笑顔。
この一枚、
自分にとって一番の”想い”を
掲載いただき、
本当にありがとうございました。
自分は苦しくなった時、
きっとこのブログを
見直すのだと思います。
自らが変わるために、
イノベーションを果たすために。
先生、みなさん、
またどこかでお会いしましょう!」
置田さん、ありがとう。
「自ら、変われ!
イノベーションを起こせ!!」
また、会いましょう。必ず。
さて私は時差ボケを直すために、
とっておきの方法を実践した。
ゴルフです。
毎月恒例の名人会。
1989年、平成元年。1月1日。
私は(株)商業界食品商業編集長に就任した。
そのお祝いのゴルフコンペから、
有志のみなさんが2カ月に1回ほど、
謙虚に「迷人会」と自称して、
ラウンドすることになった。
これが「第一次迷人会」
メンバーは故小森勝さん、浅香健一さん、
鈴木國朗さん、そして結城義晴。
やがてみんな、腕を上げ、
いつのまにか「名人会」となった。
小森さんが2013年9月に逝去され、
電通の土井弘さんが参加してくださった。
ここからが「第二次名人会」
舞台は多摩カントリークラブになった。
もう5年目に入った。
今年、浅香健一さんが、
ゴルフから引退。
そこで「第三次名人会」となった。
29年目を迎えた。
新参加は新谷(しんがい)千里さん。
大阪在住のコンサルタント。
Monthly商人舎の連載は27回にもなる。
「お客と社員に支持される生産性向上策」
今回はその新谷さん(右)を迎えて、
私にとっては時差ボケ回復ラウンド。
鈴木國朗さん(中)と土井弘さん(左)。
ベットでは新谷さんがトップ。
おめでとう。
来年、元号が変わる。
だから第一次と第二次は、
「平成名人会」と改名。
来年から「〇〇名人会」
年に2回ほど、
「拡大名人会」のコンペを開催し、
他の参加者を募る。
ご参加ください。
さて、朝日新聞一面の連載。
「折々のことば」
アメリカにいても、日本にいても、
必ず目を通している。
鷲田清一さん編著の毎日更新。
今回、向こうに行っていて、
見落とした日があった。
5月18日の折々のことば。
第112回。
「うん」「うん」って
相槌を入れていくと、
相手がリズムに乗ってきて
バンバン話し出す
(いとうせいこう)
いとうせいこうは作家・クリエーター。
「対話がうまくいくかいかないかは、
相手の発言への応じ方にかかっている」
「相槌を打つ時も声色を変えると
対話はさらに動いていく」
鷲田さんは、思い出す。
臨床心理家の河合隼雄さんから教わった。
「相手が言い淀(よど)んでいる時は、
“ほう””ほうーっ”と
いろんな声音で返したらいい」
相槌は大事だ。
その相槌も、
人それぞれでいい。
「うん、うん」もいいし、
「ほう、ほうーっ」もいい。
日本の漫才の基本だが、
ボケとツッコミの役割分担がある。
ボケが面白いことを言って、
ツッコミがそれを強調、増幅させる。
しかしボケとツッコミを一人で演じて、
相方は「相槌」というパターンもある。
かつてのツービートがそれだった。
ビートたけしが喋りまくると、
ビートきよしが相槌を打つ。
するとたけしはますます調子に乗って、
どんどん語り続ける。
対話にはこの相槌が大事だ。
それがいとうせいこうや河合隼雄、
そして鷲田清一の考え方だ。
商売は顧客との対話である。
顧客が喋っているときには、
「はい、はい」
しかし、ときには、
「うん、うん」
「ほう、ほうーっ」
顧客が売場を歩いて、
何か商品に手を伸ばしたとき、
顧客は心の中で話している。
「買おうか、やめようか」
「どんな商品なのだろうか」
その心の言葉を受け止めて、答える。
「うん、うん」
「ほう、ほうーっ」
それが商売だ。
もちろんセルフサービスの売場でも、
それをやることができる。
心の言葉を読み取れば。
この商売の相槌が一番うまいのが、
トレーダー・ジョーの人々だと思う。
ちなみにゴルフの神髄も、
自然との対話にある。
状況への相槌にある。
〈結城義晴〉
2 件のコメント
先生、こんばんわ。
ブログを拝見致し、まずはぶっ飛びまして、ひとしきり自慢した後、
お返事を返そうとここ数日来、色々な言葉をめぐらしてみるのですが、
適応な言葉が浮かびません。
ただただ恐縮し、深く、深く感謝する以外はありません。
糧として精進し、励みます。
かの地で先生に、最後は‟店長”つまり〝あなた”だよ、と笑顔で教えて頂きました。
お店に帰りまして、改めて周りを見回しますと、
お客様や従業員、また業者様も含め多くの方に囲まれているのに気づかされました。
今更ですが、こんなに皆さんに注目して頂いていたんですね。
”店長”とは本当に有り難いことです。またつくづく難しい仕事です。
でも店長をやれて本当によかった。そしてそれに気づく事が出来た!
先生、改めてありがとう
ございます。
もう一つご報告を。
折角頂いた機会。今、月刊「商人舎5月号 レジレス化」隅から隅まで読み倒してます。
先日自店にも「セミセルフレジ」が導入されました。
自身導入に際しては「人時の再分配」というコンセプトを持って、
それをパートさんのわかる言葉に置き換えてお話をしています。
自分は、機材導入を人員削減のための手段とするのであれば、
その店は「ポジショニング」を失うと思います。
そんなに劇的に作業時間は減りません。
だからこそ「少しずつ、貯金できるようになった時間を、
今までできなかった事でお客様のために出来る事、それにどう使うか考えようよ!」
「どんなことがある?」「どんなことをして差し上げたい?」
従業員にはそう問いかけています。
それを考えてもらえる心の余裕も実はセミセルフレジは産んでくれます。
そうです!従業員目線でもメリットは実は大いにあるのです。
その秘密は改めてお話ししますね。
話が長くなりましてすいません(笑)
5月号の感想・ご質問等はまたの機会にさせて頂きます。必ず送ります。
とにかくお礼まで。
明日も、明るく元気にがんばるぞー!
先生に負けないように!!
置田直矢さん
ご投稿感謝します。
――”店長”とは本当に有り難いことです。
またつくづく難しい仕事です。
その通りです。
難しいから面白い。
――「セミセルフレジ」導入を「人時の再分配」と考える。
パートさんのわかる言葉に置き換えて話をする。
その姿勢は正しい。
――機材導入を人員削減のための手段とするのであれば、
その店は「ポジショニング」を失うと思います。
良く、理解してくれて、ありがたい。
――そんなに劇的に作業時間は減りません。
その通り。
――「少しずつ、貯金できるようになった時間を、
今までできなかった事でお客様のために出来る事、
それにどう使うか考えようよ!」
「どんなことがある?」「どんなことをして差し上げたい?」
いいですね。
その調子です。
頑張ってください。
応援していますよ。
結城義晴