結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2018年06月04日(月曜日)

直販型アマゾンとプラットフォーム型アリババを現場で見る。

Everybody! Good Monday!
[2018vol23]

2018年第23週、
6月の第2週です。

梅雨前の真夏のような陽気。
しかしそれでも初夏。

1年で一番いい季節でしょうか。
しかし北海道の帯広では、
今日の気温34度。

ああ。

今日は6月4日。
私が子どものころは、
「虫歯予防デー」だったと思う。
「6=ム、4=シ」の語呂合わせ。
あまりセンスはよくないけれど。

現在は、今日から、
「歯と口の健康週間」

毎日新聞巻頭コラム「余録」
「健康寿命」とは、
病気せずに長生きする寿命。

それを長くするためにも歯の健康は、
「大事なバロメーター」。

「子供の虫歯」が減っている。
いいことだ。

だが、「虫歯が多くできる子供と、
ゼロの子供の両極化が進んでいる」

これも一つの格差でしょうか。

子どもたちの歯の予防には、
格差を生んではいけないと思う。

中村草田男の有名な句。
万緑の中や
吾子
(あこ)の歯生え初(そ)むる

「わが子に初めて歯が生えた時の喜び。
生命力あふれる草木の緑が
まぶしい今ごろの季節である」

同感。

Weekly商人舎の月曜朝一。
「2週間販促企画」

「梅雨」が三つに分かれることを説明。
⑴梅雨入り後の序盤
⑵梅雨の中盤
⑶梅雨明けの前の終盤

⑴の序盤はしとしととした長雨。
⑵の中盤は「梅雨の中休み」と呼ばれて、
一時的に晴れ間が多くなる時期がある。
⑶の終盤には降雨量が増える。
集中豪雨や雷雨が発生しやすい。
大まかな梅雨の流れを押さえて、
あとは天気予報をしっかり確認したい。

天気予報の当たりはずれも大事だろうが、
当たりの確率が飛躍的に高くなったので、
天気予報そのものの情報に沿って、
多くの顧客たちは動く。

だからあらかじめ、
地元の天気予報に応じて、
オペレーションなどを準備する。

天気予報は商売において、
本当に重要になってきた。
そのまえにWeekly商人舎の、
火曜日の「2週間天気予報」を、
チェックしておいてください。
常盤勝美さんの毎週の力作です。

さて、今週の私は、
今日、明日と月刊商人舎6月号の責了。

もう、40年以上も、
この仕事をやっています。

そして水曜日から日曜日まで、
アメリカ出張。

そのアメリカ労働統計局が、
「5月の失業率」を発表した。
なんと3.8%で、4月の3.9%から、
さらに0.1ポイント下がった。

失業者総数は610万人。
27週間以上失業の長期失業者は120万人。
失業者総数の19.4%を占める。

労働参加率は62.7%。
小売業はプラス3万1100人、
卸売業もプラス4200人、
製造業がプラス1万8000人、
建設業がプラス2万5000人、
運輸倉庫がプラス1万8700人、
情報産業がプラス6000人、
金融業がプラス8000人。
専門職はプラス3万1000人で、
小売業と同じくらい。

教育保健業界は、
プラス3万9000人で一番増えた。
レジャー産業プラス2万1000人、
公務員がプラス5000人。

公益事業だけがマイナス1100人。

合計で、農業従事者以外の就労者数が、
22.3万人増加した。

アメリカの好況は、
小売業にもサービス業にも、
イノベーションを引き起こす。

さて、先週土曜日の日経新聞。
「市場点描注目リポート」。

「アマゾンより怖いアリババ?」
モルガン・スタンレー調査チームの「予言」。

「中国のアリババ集団のビジネスチャンスは
米アマゾン・ドット・コムの3倍になる――」
その時期は「2027年まで」

モルガンの調査チームは、
両者のビジネスモデルを比較。
特に本国市場の拡大ペースに、
大きな違いがあるとの指摘。

アリババの中国市場は年平均で6%の成長、
アマゾンの米国市場での成長余地は、
それより劣る。

これはまあ、当然のことだ。

その他の国・地域でも両者の競争激化。

モルガン・スタンレーの予測。
「日本でアリババが提供するサービスは
現在は決済手段が中心だ。
ただ、アリババは、
EC事業を本格的に展開する。

“Death by Amazon”
「アマゾンによる死」

昨2017年9月にアマゾン・ジャパンが、
法人向け通販を始めたと発表。

アスクルなど関連銘柄の株が、
一斉に売られた。
「今後は巨大化するアリババとも、
相対しなければならないとすれば、
備えを急ぐ必要がある」

私の立教大学大学院教授時代、
最後の結城ゼミ4期生の一人が、
修士論文で「アリババの研究」を試案した。
2013年のことだ。

私は大いに勧めたが、
残念ながら思うように情報が得られず、
論文を断念した。

本当に惜しかった。

しかし、そのアリババが、
アマゾンに対峙する時代が来る。

2016年6月。
上海のヘマ・ライフセンター。
IMG_8431.JPG8

アリババのリアル・スーパーマーケット。DSCN7872-6

会員制で、宅配をする。
IMG_8445.JPG8

店内でピックアップすると、
そのバッグが天井を移動する。
IMG_8469.JPG8

バックヤードに運ばれて、
バイクで宅配する。
DSCN7874.JPG8

あれからちょうど2年。
この宅配のほうが売上げが多くなっている。DSCN7880.JPG8

あんまり喋ってくれなかったが、
マネジャーたちにインタビュー。DSCN7868-6
私は今週、シアトルに行って、
アマゾンのリアル店舗を訪れる。

アリババvsアマゾン。
プラットフォーム型vs直販型。

面白い時代がやってきた。

現場に立って、
よく考えねばならない。
よく考えさせねばならない。

それが現場主義の原則である。

私はそう思うし、
そうする。

ではみなさん、今週も、
本当の現場主義で。
Good Monday!

〈結城義晴〉


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