日本スーパーマーケット第1四半期決算の「三者三様」と「因果応報」
台風一過。横浜の空。
みなとみらい。
ランドマークタワー。
そして帆船日本丸。
さて商業界流通スーパーニュース。
いなげやnews|
第1四半期営業損失4億円/営業収益621億円で2.4%減
(株)いなげやの第1四半期。
日本中のスーパーマーケットが、
4月・5月の深刻な客数減に悩まされた。
いなげやがその典型。
営業収益は前年同期比2.4%減で、
売上総利益は0.2%減、販管費は3.3%増。
結果、営業損失4億1200万円、
経常損失3億4000万円。
だがこの第1四半期に増収増益の企業もある。
関西スーパーnews|
第1Q営業収益304億円0.5%・経常利益2.4%の増収増益
(株)関西スーパーマーケットは、
前年同期比で営業収益0.5%増、
営業利益0.9%増、経常利益2.4%増。
苦しい状況のなか、よく頑張った。
ただし、営業利益率は0.9%、
経常利益率1.3%。
まだまだです。
バローnews|
営業収益1381億円2.6%増もSM既存店1.3%減響き減益
(株)バローホールディングスは、
同じく営業収益2.6%増、
営業利益2.3%減、経常利益2.2%増。
ただしスーパーマーケット業態は、
1.0%増収、2.8%減益。
ドラッグストア業態は、
7.8%増収、4.0%増益。
ホームセンター業態は、
0.3%減収、8.0%増益。
営業利益率2.9%、経常利益率3.2%。
一昨日のこのブログで書いたが、
アクシアルnews|
第1Q売上高571億円1.2%増/既存店客単価1.7%増
1.2%増収、2.3%営業減益、
1.4%経常減益。
つまりバローと同様に増収減益。
厳しい消費環境の中で、
客数増と販管費削減に努めた結果だ。
営業利益率3.6%、経常利益率3.7%と、
水準は堅持している。
4月・5月のひどく厳しい時期があったが、
上場スーパーマーケットの四半期決算は、
今日まで発表されている限り三者三様。
ただし非上場企業に関しては、
多くがいなげやレベルだったはず。
良くてもアクシアルやバローだった。
厳しい環境のときには、
自分の顧客に奉仕して、
客数増を最大の目標にする。
そして無駄な経費の削減に邁進する。
ピーター・ドラッカー先生が、
事業の定義をしている。
それは3つの要件からなる。
第一は、組織を取り巻く環境である。
第二は、組織の使命すなわち目的である。
第三は、使命を達成するために必要な、
強みについての前提である。
いつでもこの3要件を意識する。
苦しい時には特に、この3要件に戻る。
第1にわが社を取り巻く環境、
第2にわが社特有の使命、
第3にその使命を達成する強み。
いま、そのときだ。
最後に台風の中の妙蓮寺。
その門前の言葉。
打つ者は打たれる。
拝む者は拝まれる。
これが因果応報というものだ。
1902年、アメリカで、
JCペニーが創業した。
その店の看板には、
「ゴールデンルール」と書かれていた。
新約聖書マタイ福音書7章12節。
「さらば、すべて
人にせられんと
思うことは、
人にもまた
そのごとくせよ」
JCペニーはその後、
勢いよく成長を続けて、
シアーズ・ローバックに次ぐ、
非食品小売業第2位の企業となった。
打つ者は打たれる。
拝む者は拝まれる。
厳しい時にはこれだ。
〈結城義晴〉