トライアングル競争に備えよ!
三人寄れば文殊の知恵。
ユリウス・カエサルの三頭政治。
キリスト教の三位一体。
モンテスキューの三権分立。
金銀銅のメダルには、
レース型競争の美しい序列がある。
そしてトライアングルの関係には、
すべてを包含する不思議な安定性がある。
寡占とは少数の競争者によって、
市場のほとんどが占有されてしまうこと。
三占は三者によって支配され、
複占は二者によって制覇される。
寡占のとき、市場は競争に沸き立つ。
三占は意外にも市場を落ち着かせ、
長きにわたって安穏とした序列を保つ。
そして複占となると市場は衰退する。
フィリップ・コトラーの観察は、
強いマーケットリーダー、
しなやかなマーケットチャレンジャー、
そして多くのマーケットフォロワー。
しかしマーケットニッチャーがいる。
より多様で個性的なニッチャーたち。
彼らが小さくても多彩な豊かさを生み出し
新しい市場創造の苗床となる。
フォロワーたちは消え去っていく。
舞台から降りることで、
進化を促進させる。
そして新しい時代がやってくる。
日本の小売産業は今、
新しい同盟の時代を迎えている。
特に総合スーパーとスーパーマーケットは
三極三占の様相を呈し始めた。
そのトライアングル競争の中、
あなたはどこにいるのか。
あなたは何をするのか。
どう役立つのか。
三人寄って文殊の知恵を出すか。
三頭政治でマネジメントするか。
三位一体で人心を掌握するか。
三権分立で機能を拮抗させるか。
トライアングル競争の中で、
あなたはどこにいるのか。
あなたは何をするのか。
どう役立つのか。
<結城義晴>