リスクを冒せ。
4月末日、今上天皇が退位され、上皇へ。
翌5月1日、徳仁皇太子が天皇に即位し、
新元号が始まる。
新しい時代がやってくる。
この新天皇の即位に伴って、
4月27日から5月6日までが、
10日間の超大型連休になる。
新しい価値観と生活スタイルが生まれる。
6月にはフランスで、
FIFA女子ワールドカップが開催される。
9月20日には日本で、
ラグビーワールドカップが開幕する。
そして10月1日、
消費税率が10%に引き上げられ、
残念ながら軽減税率が導入される。
幼児教育・保育も一部無償化される。
翌2020年7月24日から8月9日まで、
東京オリンピックが開催される。
続いて8月25日から9月6日まで、
パラリンピックが開かれる。
日本社会は大きく変容していく。
消費も商売も、商品も売場も店も大きく変質する。
想像を絶するスピードで変革されていく。
背景には世界的なポピュリズムの進行もある。
時代が大きく変わるときに、
仕事にも経営にも求められるものがある。
それはリスクを恐れないことだ。
リスクを冒すことである。
「経済活動とは、現在の資源を未来に、
すなわち不確実な期待に賭けることである。
経済活動の本質とは、
リスクを冒すことである」
このピーター・ドラッカーの言葉は、
大きく変貌を遂げる2019年に、
心と頭と体に自覚させておかねばならない。
――リスクを冒せ。
〈結城義晴〉
ピーター・ドラッカーは、
その著『マネジメント』の中の、
第10章「戦略計画」で語ります。
「経済活動の本質とは、
リスクを冒すことである」
これに以下の文章が続きます。
「ベーム=べバルクの法則によれば、
生産手段が経済的な成果をもたらすのは、
不確実性すなわちリスクの試練を
受けた時だけである」
「たとえリスクを
皆無にすることが不毛であり、
最小にすることが疑問であるとしても、
冒すリスクは冒す価値のあるものに
とどめなければならない」
「実は、計画が成功するということは、
より大きなリスクを
負担できるようになることである」
「より大きなリスクを
負担できるようにすることこそ、
企業家としての成果を向上させる、
唯一の方法である」
「しかしそのためには、
冒そうとしているリスクを、
理解しなければならない」
「いくつかのリスクから
最も合理的なものを
選ばなければならない。
勘と経験に頼ることはできない」
今年1年間の商人舎の提案は、
この意味での「リスクを冒せ」です。