ジジと祭りのあと[2011日曜版vol34]
ずいぶん、
すずしくなりました。
ジジです。
とくに、夜は、
すごしやすい。
虫の声など、
きこえます。
にゅうどう雲も、
さっていきます。
ユウキヨシハルのおとうさん、
いそがしい夏でした。
元気に、あちこち、
うごきまわっていました。
とくに、阿波踊り。
「徳島にはまった」
おとうさんは、そう、
いいました。
踊るアホウに、見るアホウ。
おなじアホなら、
踊らにゃ、ソンソン。
阿波踊りは、えんえんと、
つづきました。
演舞場での「踊り込み」がおわってからも、
カラオケでうたって、おどる。
おなじアホなら、
うたわにゃ、ソンソン。
でも、おとうさんは、
おもいました。
「祭りのあとのさびしさ」
吉田タクローと岡本おさみ。
祭りのあとのさびしさが
いやでもやってくるのなら
祭りのあとのさびしさは
たとえば女でまぎらわし
またらいねんです。
祭りは。
こんやは、おとうさん、
ぐっすりねむっています。
今宵の酒に酔いしれて
ボクも、
ねむくなってきました。
だから、ねます。
ボクには、
祭りもないし、
祭りのあとも、
ないけれど。
「えらいこっちゃ、えらいこっちゃ」
「ヨイヨイヨイヨイ・・・・・・・・」
<『ジジの気分』(未刊)より>