結城義晴のBlog[毎日更新宣言]
すべての知識商人にエブリデー・メッセージを発信します。

2007年01月22日(月曜日)

ヨークベニマル大高善興社長の「大晦日のちょっと良い話」

昨2006年12月31日、大晦日。
東北のスーパーマーケットとして、
日本有数のクォリティとホスピタリティを誇るヨークベニマルの、
ある店の社員食堂でのこと。

ちょうどお昼を過ぎた時間帯。
パートタイマーさんが3人、遅い昼食休憩に入っていた。
ヨークベニマルでは、8割がたのパートタイマーが、
自分で弁当をこしらえて持ってくるという。
倹約のためだ。
忙しい年末の仕事の中の、ほっと一息つく瞬間。
突然、鉄腕アトムのテーマ音楽がかかった。
すると3人のパートさんが、誰言うとも無く、
静かに自分たちのお弁当箱にハンカチをかぶせて、
店に出て行った。

ヨークベニマルでは、お客さんがレジに並ぶと、
店内に、耳になじんだあの鉄腕アトムのテーマが流れる。
店員さんたちに知らせるためである。
大晦日だから、当然のことかもしれないが、
昼のピークタイムが終わったにもかかわらず、
このとき鉄腕アトムが鳴り響いたのだ。
パートさんたちは、レジに入るために昼食を中断したのである。

10分ほどしてから、彼女たちは帰ってきて、
またハンカチをとって、昼食の続きをとったというが、
このさりげない姿に、
偶然にもこの店に年末の激励に訪れていた同社大高善興社長は、
ひどく感動した。
もちろん心から感謝した。

小売業の店に、お客は、毎日のようにやってくる。
もちろん商品が確かだから、この店にやってくるのだろう。
良い品が安いから、やってくるのかもしれない。
しかし、こんなパートタイマーさんがレジで迎えてくれるからこそ、
この店が好きだと思ってくれる顧客は多い。
ヨークベニマルの高い支持率は、
こういった全従業員の日常の行動に支えられている。

私は、「弁当箱にハンカチをかぶせて、店に出て行くパートさん」の姿を、
想像するだけで、心がジンとしてくる。
私も心から、感謝。

<(株)商業界社長 結城義晴>


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

post date*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

「月刊商人舎」購読者専用サイト
月刊商人舎 今月号
商人舎 流通スーパーニュース
月刊商人舎magazine Facebook

ウレコン

今月の標語
商人舎インフォメーション
商人舎スペシャルメンバー
商人舎発起人

東北関東大震災へのメッセージ

ミドルマネジメント研修会
商人舎ミドルマネジメント研修会
海外視察研修会
商人舎の新刊
チェーンストア産業ビジョン

結城義晴・著


コロナは時間を早める

結城義晴・著


流通RE戦略―EC時代の店舗と売場を科学する

鈴木哲男・著

結城義晴の著書の紹介

新装版 出来‼︎

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》

新装版 店長のためのやさしい《ドラッカー講座》
(イーストプレス刊)

新着ブログ
毎日更新宣言カレンダー
2007年1月
« 12月 2月 »
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031 
指定月の記事を読む
毎日更新宣言カテゴリー
毎日更新宣言最新記事
毎日更新宣言最新コメント
知識商人のためのリンク集

掲載の記事・写真・動画等の無断転載を禁じます。商人舎サイトについて
Copyright © 2008- Shoninsha Co., Ltd. All rights reserved.