朝日・読売・日経まで提携のときの『商売十訓』最後の言葉
横浜は、すっかり秋。
世の中、合併・提携のオンパレード。
合併と提携とは大きく違うのですが、
それでも、企業同士が協力し合って、
マーケットや顧客に対応しようという趣旨は変わりません。
とうとう、朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞が提携。
インターネット共同事業や共同配達に取り組む。
今年6月、㈱商業界で、
私は急遽、「合併・提携対策セミナー」を企画しました。
小売流通業に限らず、この問題、
避けて通ることが出来ないと考えたからです。
M&Aは、すべてのビジネスマンにとっての、
課題なのです。
合併・提携を仕掛ける企業にとっても、
それを仕掛けられる企業にとっても。
このセミナーは、日本リテイリングセンターの渥美俊一先生を中心に、
公認会計士、弁護士の専門家に出講していただき、
私が、商業界としてのメッセージを発するという構成でした。
私のM&Aに対する考え方は、いつも変わりません。
それは必要な企業にとっては、
避けて通ることが出来ないこと。
だから、一人ひとりは、
「商人としての本籍地と現住所」を持て。
『商売十訓』最後の言葉は、
十 正しく生きる商人に誇りを持て
締めくくりの第十訓ですが、
これが、例えばM&Aに関係したときにも生きてきます。
この第十訓は、他の十訓同様、二つの言葉の組み合わせです。
①正しく生きよ
②誇りを持て
この二つの言葉のキーになっているのが、商人です。
私は、この第十訓を「ビジョン」と命名しました。
M&Aに遭遇したとき、
誰もが持たねばならないのが、
自らの将来に対する信念です。
すなわちビジョンだと考えるからです。
どんな環境になっても、
どんな境遇になっても、
正しく生きる。
そして正しく生きることに、
誇りを持つ。
だから、耐えられる。
切り拓ける。
前進できる。
それが、現代のビジネスマンの生き方なのです。
M&Aや合併・提携時代の、仕事への向き合い方なのです。
朝日と読売、そして日経まで提携。
自らに当てはめて、考えてみてください。
自分のライバルと共同する。
それが現代なのです。
明日から、私はアメリカです。
そこはM&Aの本場です。
<結城義晴>