朝起きの店に福来る
宮川朝市。
岐阜県高山市。
市内中心を流れる宮川沿い。
鍛冶橋から弥生橋までの350mに60店の露店。
朝、6時から正午まで。
高山市には、もうひとつ朝市がある。
陣屋朝市。
こちらは、飛弾の政治の中心であった高山陣屋前で開催。
宮川朝市には、観光客だけでなく、
地元の旅館の板前や飲食店の主人なども買いに来る。
もちろん近隣の主婦客も訪れる。
ガイドブックには「市民の台所」とある。
野菜、果物、漬物、菓子、花き、玩具から、
名産品、特産品、民芸品まで。
宮川朝市と陣屋朝市があるからか、
飛弾地方では、朝市が盛んである。
各地に、さまざまな規模の朝市が開かれる。
創造してみると、面白い。
高山は、朝起きの町なのだ。
ここに来ると、外来者まで朝起きになる。
朝には、何かがある。
私は、そう思う。
新鮮なエネルギーが充満している。
斬新なアイデアの気運に満ちている。
発想転換の気分が溢れている。
湾岸戦争の統合参謀本部議長で、
後にアメリカ合衆国国務長官となった
コリン・ルーサー・パウエルが言った言葉。
「難しいことは、朝、決める」
宮川朝市の中にいて、
そんなことを考えた。
風邪気味の体調ではあるけれど、
元気が出てきた。
だから、今日の結論。
「朝起きの店には、福来る」
どうやら、朝と商業は切っても切り離せない関係にあるようだ。
朝にひとつピークをもつ店は、強い。
客には買う気が、店には売る気が、横溢としているからだ。
そういえば、私がよく使う標語でも、
朝は重要な役を果たす。
朝に希望、
昼に努力、
夕に感謝。
〈結城義晴〉