イオンの新中期計画の骨子を読み取る
桜の枝が、桃色になってきた。
いよいよ春。
今日は、2月29日。
うるう年の、1日多い日。
今日の一日、大切に。
感謝を忘れずに。
太陽暦は、
紀元前のローマで、
ユリウス・カエサルがつくった。
私が、最も好きな歴史上の人物。
その太陽暦の矛盾を補うのが、
4年に1日の今日。
だから私は、ほかの人以上に、
今日を大切にする。
皆さんも。
さて、イオンは昨28日、
新しい中期3カ年計画の基本方針を発表した。
イオンの「中計」は、
日本の商業全体に影響を与える。
ウォルマートのそれは、
アメリカの経済全体に影響を与える。
「まだまだ、です」
中期計画は、3年でなくともよい。
4年でも、5年でも。
ただし、それが連続していなければならない。
そして、中期計画ごとに、
明確な方針がなければならない。
2009年2月からの新中期計画の基本方針を、
その実施の1年前に、内外に発表する。
この姿勢はよい。
だから、日経新聞、朝日新聞などの
「今期下方修正」という記事との抱き合わせは、
中期計画の本質をあいまいにしてしまって残念。
イオンは「緩やかな連帯」を標榜してきた。
いまやグループ企業160社。
それを「堅い一枚岩」にする。
そのために、純粋持株会社に移行する。
ずっと拡大路線をとってきた。
それを収益体質にする。
グループのマーチャンダイジング力を強化する。
共同仕入れ、プライベートブランドを充実させる。
そして投資は、アジアに振り向ける。
すなわち国際化をさらに進める。
こんなところが骨子である。
至極全うな基本方針。
日本の商業・消費財産業に大きな影響を与える。
しかし、まことに残念ながら、
日本経済に決定的な影響を及ぼすところまでには、
至っていない。
「日本商業の現代化」を標榜する私としては、
誠に残念ながら。
<結城義晴>