ガソリン最値上げとユニー・イズミヤ提携と相鉄ローゼン春日徹夫社長のこと
今日から5月。
さわやかな5月。
欧米では、「ジューン・ブライド」、
6月の花嫁などといって、
いい季節は6月だが、
梅雨のある日本は、5月。
さしずめ「皐月の花嫁」か。
よい季節には、
お客様は、たいてい気分がいい。
入学・進学、就職、転職、
転勤、異動、転居、引退。
様々な人生模様が描かれる4月に幕が降ろされ、
ゴールデン・ウィークの始まりとともに、
5月がやってくる。
今日1日から6日まで、
商人にとって、
いい季節に、いいお客様に、
いい気分になっていただく絶好の機会。
さて、案の定というか、
既定路線で、ガソリン暫定税が復活。
ガソリンの値上げが始まる。
マクドナルドも吉野家もそうだったが、
いちばん悪いのは、
価格を下げてから、また上げるというやり方。
価格において、顧客の信頼を失う。
ガソリン業界の悲劇は、
それが自分たちの責任ではなく、
政府の所為だと考えていること。
ここからはイノベーションが生まれない。
そんな5月1日、
ユニーとイズミヤの提携が、
日経新聞によって発表された。
こういった類のニュースはいまや、
日経の独壇場。
しかし、ニュースは真っ先に報じるが、
そのニュースの見方が、残念ながら、もう少し。
記者諸君には頑張ってもらいたいところだ。
ユニーとイズミヤは、提携によって、
業界の第3極をつくろうとしている、との報道。
合わせると年商約1兆5000億円。
しかし、「第3極」という表現の場合、
たいていうまくはいかない。
私は「複占」という言葉を使っているが、
コモディティ・グッズでスケールを求めるとき、
上位2社にメリットが集中する。
第3極は、残念ながら、防衛的な要素にしかならない。
もちろん、中京地区、関西地区、北陸地区といった
範囲の経済の中で複占の一方の極になれば、
そこではご利益が享受できる。
ユニーも、イズミヤも、それを考えねばいけない。
そしてプライベートブランドは、
ストアロイヤルティが高くなければ、
売れ続けることはない。
これも覚えておいて欲しい。
だから今、ユニーとイズミヤに望むこと。
合併など考えなくともよろしいから、
互いに数字を公開しつつ、
互いにいちばん激しい競争をすること。
王貞治と長嶋茂雄のチーム内競争をすること。
第3極などといわず、
ひたすら「お客様のため」と競争すること。
数字を見ながらの競争は、モチベーションが上がる。
そのチャンスを自らつくった。
トップマネジメントから、パートタイマーさんまで、
一丸となって、競争の中に身をおくこと。
そしてストアロイヤルティを高め続けること。
さて昨日は、我が商人舎のお隣さん、
相鉄ローゼン春日徹夫社長と
日本セルフ・サービス協会三浦正樹専務理事
「野田岩」でランチミーティング。
商業界時代には、麻布の野田岩をずいぶん活用させてもらった。
商業界創始者の故倉本長治先生も野田岩を好まれた。
商人舎を設立して、オフィスを横浜にしたら、
野田岩の支店が、目の前のビルに入っていた。
春日さんは、相鉄ローゼンで長らく衣料品の経験をつまれた。
ビジュアルマーチャンダイジングなど、
ずいぶん早くから勉強された。
その「知識商人」としての蓄積が、
食品のマーチャンダイジングに活かされている。
「食卓をイメージせよ」
いつも春日さんが言っていること。
これ素晴らしい。
「頭の力」は蓄積される。
衣料品の「頭の力」が食品に活かせる。
「知識商人」のよいところ。
この話を聞きながら野田岩のうなぎ。
格別に旨かった。
午後は、オフィスで、ウェブサイト会議。
協力スタッフに集まってもらって、
7月リニューアルが決定。
ご期待ください。
<結城義晴>