アメリカ FMI とsupermarket 巡り③FMI会長ティモシー・ハモンズさんの米国分析
ラスベガスのストリップにある老舗ホテル・フラミンゴ。
朝、起きた時の、私の部屋からの景色。
目前に、シーザース・パレスがある。
夜、寝るときの、私の部屋からの景色。
やはりシーザース・パレスがある。
ローマの独裁官シーザーの御殿という名前。
このブログでは、ユリウス・カエサルと表現している人。
歴史上、私がもっとも好きな人物。
さて、FMIショーは、マンダレイ・ベイという巨大ホテルの
コンベンションセンターで開催されている。
フラミンゴから車で15分ほどの距離にある。
巨大なホテルの中にコンベンションセンターがある。
現在、ラスベガスは、
カジノの街、エンターテインメントの街、
そしてコンベンションの街という要素を持っている。
6日、午前10時、
FMI会長ティモシー・ハモンズさんを囲む会。
わざわざこのために、FMIショーの会長が時間を割いてくださった。
われわれ総勢44名のために。
ロの字型にテーブルを組んで、話を拝聴。
日本セルフ・サービス協会会長の増井徳太郎さんと、
ハモンズさんはもう、35年来の親しい友人。
増井さんから、最初にご挨拶があり、
ハモンズさんのレクチャーに入る。
米国スーパーマーケット業界のトレンドから。
「この1年間、米国スーパーマーケット業界の業績自体は、
とても良かった。
FMI加盟企業の税引き後の純利益率は、1.92%。
この40年間で最高の数値。
これまでは、ずっと1%ぎりぎりという水準。
とはいえ、これからの12ヶ月は、良くはならない。
その最大の理由は、経済環境の変化。
サブプライムローンの問題が影を落としているし、
原油・原材料の高騰で、
消費者の買い物や食べ方、価格に対する認識が、
変わってきている。
しかし、スーパーマーケットにとっていいニュースは、
この不況で、消費者の多くが、
外食を控え、家庭で食事するようになったこと」
このあたり、日本でも同様の傾向が出てくるに違いない。
「食品の価格も値上げが広がり、
近い将来、高止まりするだろう」
店づくりの傾向について。
「イギリスのテスコが、
フレッシュ&イージーという小型店を開発した。
その影響もあって、各社とも、
小型店の開発に舵を切った」
部門構成について。
「スーパーマーケットに処方箋薬局とメディカル・クリニックを、
入れる店が多くなった」
これは、医食同源のトレンドを意味する。
食品の安全性について。
「FMIでは、安全基準を設定している。
セーフ・クオリティ・フード、SQFという。
中国からの輸入品に関して、SQFを厳しく適用して、
手を引いたが、1年以内に、厳密な基準の商品だけにしていく」
競争について。
「店に対する再投資ができない企業、
再投資しない企業は、業績が悪い。
走り続ければ、人間でも健康だし、道はある。
止まると、不健康になる」
まだまだ、良い話が続いた。
ハモンズさんと固い握手。
㈱サンクリエーション代表取締役の横山和夫さんと一緒に写真。
朝から別会場で、「スピークス」
いわゆる講演・プレゼンテーション。
タイトルは「ブランド・センス」
ブランドの確立のためには、五感に訴える必要がある。
味覚や視覚は当然のこととして開発されてきたが、
嗅覚、聴覚は、未開発。
最先端のブランド開発の事例には、
そんなことが起こっている。
スーパーマーケットの店舗でも、
匂いと音は、重要な要素である。
そんな主張。
これはこれで面白い。
次は、パネルディスカッション。
「Work Togather」
左から、コカコーラ、
ウェグマンズ、
プロクター&ギャンブル、
セーフウェイ、
クローガーの、
それぞれ製販コラボレーションの責任者。
いちばん右がコーディネーター。
全員が口をそろえたのは、
「共通のゴールを設定し、
共通の言語をもち、
共通のスコアをつけて、
協働しなければならない」
ということ。
このメンバーで話していると、
ウォルマート対策の会合のように見える。
しかし、メーカーはウォルマートとも、
コラボレーションを展開している。
アメリカは日本以上に、
製販のコラボレーションが進んでいる。
<結城義晴>
2 件のコメント
結城さんはアメリカセミナーですね。
私は5月3日から6日は鹿児島に帰っていました。
やはり田舎はいいもんです。おばあちゃん・こども・鹿児島弁・・・・ほっとします。
ところで、報告があります。先般の商人舎発足会にての結城さんのセミナーに来場していた、熊本市に本社がある「白石製菓社長がみやもとさんちのコンビニを見てみたい」との事で5日にわざわざ来ていただきました。白石社長もコンビニを4店経営しており、不振店があるので参考にしたいとの事でした。約2・3時間でしたが、開店8年間でやってきたことなどを話をしなしましたら、良いヒントが沢山あったとのことで今度責任者もテンクリにこさせたい、との話でした。
特に「宅急便の多いこと、お年寄りの品揃え、子供の品揃えなどには驚いていました」白石社長いわく「よろずやコンビニ」みたいですね。との事でした。結城さんの話の中に「みやもとコンビニ」の話が出て行ってみたいと思ったそうです。ありがたいことです。
従業員も取り扱っている菓子問屋の社長さんがわざわざ来てくれるとの事で、大変喜んでいました。
ど田舎の小さいコンビにも頑張っていることを発見してもらい感謝しております。
また、報告します。
アメリカ帰国話も機会があれば是非お願いします。
宮本さま、ご投稿感謝。
白石製菓の白石純一郎社長は、実に誠実な人柄です。
その上、勉強熱心。
想像するだけで、うれしくなるような出会いですね。
私の今年の目標「みやもとコンビニ」を訪れること。
白石さんに先を越されて、ちょっと悔しい。
しかしこういう出会いが、実はイノベーションを
生み出していくのだと思います。
ありがとうございました。