2008年05月28日(水曜日)
「山正に特売なし」東京池尻。ニッチにはユーモアが不可欠。
東京・池尻、国道246号線沿いの高架の下。
店が2軒並んでいる。
右の青い看板が、スーパーマーケットの丸正。
左のきなりの看板が、ビデオテープ・8ミリ販売の山正。
競合はしない。
商売が、まったく違うから。
山正の看板。
「山正に特売なし」
店に立っているお婆さんに聞いてみる。
「隣が特売やるから、
うちはこういう看板にした」
小さな店。
古い店。
時代遅れかもしれない店。
しかし、看板にポリシーを唱っている。
「山正に特売なし」
エブリデー・ロープライス。
Niche[ニッチ]とは、
「最適の位置、最適のポジッション」という意味。
それを看板が、表している。
隣との比較で。
昔々の話。
「大安売り」の看板を、
派手に掲げた大きな店があった。
その隣の小さな店の看板には、
こう書いてあった。
「入口はこちら⇒」
Nicheには、ユーモアと余裕が不可欠である。
<結城義晴>