ヤマザワ共栄会総会で講演、小売りとメーカーの取り組みが顧客にとっての価値を創造する
5月、6月は総会の季節。
私も忙しい。
総会の記念講演に。
昨日は仙台、第10回ヤマザワ共栄会総会で講演。
聴衆は、490名。
ヤマザワは山形県にドミナントを築く。
スーパーマーケットとドラッグストアの企業。
年商910億円、経常利益29億円。
東北を代表する優良なローカルチェーンである。
その山澤進会長とは、本当に長いおつきあい。
商人舎発足の会の発起人にもなっていただいた。
すなわち商人舎ファミリー。
ありがたい。
だからヤマザワの取引先の会・ヤマザワ共栄会総会では、
2年連続の講演。
商業界社長と商人舎社長との、連続での講演と、相成った。
メーカー、卸売業の皆さんがほとんどなので、
内容は、産業全般にわたるものとなった。
日本のGDPでは、2005年に、
製造業をサービス業が追い抜いた。
サービス業の中でも、対事業所サービスが最も伸びている。
メーカーの営業部隊、卸売業は、
まさしくこの対事業所サービス業といえる。
この範疇に入る機能を果たせば、伸びている側に回る。
従来の発想のままならば、
伸ばすのに相当の努力を要する。
業種、業態、そしてその業態の類型としてのフォーマット。
転換しなければ社会的機能を全うしていくことはできない。
小売業はもとより、卸売業も製造業も、
イノベーションなき企業にサバイバルはない。
だから私は言う。
「自分が変わらなければ、会社は変わらない。
自分が変わらなければ、店は変わらない。
自分が変わらなければ、社会は変わらない」
講演は4時から90分。
大変よく聞いてくださったので、
気持ちよく語ることができた。
すべての人に、感謝したい。
さて、講演会の後は、懇親会。
そのあと、ヤマザワとの取り組みにおいて、
貢献度の高かった企業の表彰。
写真右は、ヤマザワ代表取締役社長の板垣宮雄さん。
営業本部長を兼ねる。
この表彰がよい。
単に取引高が大きいということではない。
地元の農産品を使った留め型商品をつくった菓子メーカー。
プライベートブランドで、
地元特有の商品を開発したナンバー1メーカー。
小売業と製造業の、コラボレーションが実現している。
それは、食品スーパーマーケットが、自ら地域に根づいていて、
メーカーがその小売業の地域特性を、
正しく評価するところから生まれる。
そしてそれが、顧客から評価される。
イノベーションとは、
顧客にとっての価値の創造である。
ドラッカー先生も書き残している。
イノベーションのためには、だから、
小売業と製造業・卸売業の協力が、不可欠なのだ。
アトラクションは、山形舞妓のかわいい舞踊。
そして、合唱団キンコンカンのコーラス。
東北の食品メーカー幹部による合唱団は、
最近、大人気で、あちこち引っ張りだことか。
山澤会長も加わって、「椰子の実」。
最後に、山澤さんと固い握手。
この日も、私は充実した。
特にメーカー、卸、小売業の、地域における共同活動。
それが顧客にとっての価値を創造する。
この認識は、極めて大きな収穫である。
メーカーにとっても、小売業にとっても。
<結城義晴>