「セブン&アイ、農業進出」マーチャンダイジングの本質を福岡での講演会でも語る
「セブン&アイ、農業に参入」
日本経済新聞一面に、
わが商業が取り上げられることが多くなった。
セブン&アイ・ホールディングスは、
3年以内に全国の10カ所に、
農業生産法人を持つ。
そしてイトーヨーカ堂全170店で、生鮮野菜を販売する。
現在、イトーヨーカ堂の生鮮野菜の販売額は、約1000億円。
そして国産比率は、97%。
これを100%にもっていくという。
実際に動き始めた。
千葉県富里市で農家と共同で農業法人を立ち上げ、
イトーヨーカ堂亀井淳社長がその法人の社長になる。
本気である。
現在、日本の農業は国内総生産の1.4%を占めるに過ぎない。
しかし、だからこそ、農業には大きな可能性がある。
日本の農業技術は、世界的に高い評価を持つ。
それが活かされていないだけのこと。
セブン&アイのような、マネジメントがしっかりした企業グループが、
農業に乗り出すことは、大いに期待できる。
その意味で、私はこのことに関心がある。
マーチャンダイジングとは、
1.[Right Merchandise] 適正な商品を
2.[Right Place]適正な場所に
3.[Right Time]適正な時に、
4.[Right Quantity & Quality]適正な量と質を、
5.[Right Price & Cost]適正な価格とコストで、
提供するためのプランニング。
米国マーケティング協会の定義に、
私が加筆したもの。
加筆したところは、
「質」と「コスト」。
この意味では、イトーヨーカ堂の農業への進出は、
マーチャンダイジングそのものだ。
ただし、「工場を持たないメーカー」が、
小売業のマーチャンダイジングと言われた。
「農場を持たない生産者」の道に限界が来たのか。
議論が分かれるところだ。
一つだけ、いつもの注文。
徹底してほしい。
①徹底とは、
②詳細に
③厳密に
継続すること
セブン&アイ・ホールディングスは、
このマネジメントの徹底に関しては、日本の小売業で、
最高の実績を持つ。
だからこそこのグループには、
経営戦略が問われる。
その経営戦略力が試されている。
言わずもがなのことに違いないだろうが。
さて、昨18日は、福岡へ。
羽田空港からJAL317便で。
富士山が、実にくっきりと見えて、
今日の良き日をたたえてくれた。
私の生まれ故郷、福岡へ到着。
博多駅近くの博多スターレーンへ。
TERAOKAニューバランスフェアで講演。
講演前に、旧知の㈱スピナ社長の松永大治郎さんが、
訪ねてくれた。
高野公幸テラオカ社長と三人で、写真。
元気な㈱トライアルカンパニーからもお二人。
後藤睦男専務(右)、佐々木信良常務(左)。
ここでの講演は、いつも、熱が入る。
生まれ故郷だからか。
時間は自由に下さっているので、
一応、1時間半の予定だが、
お断りしつつ、2時間20分。
ご満足いただけただろうか。
講演が終了してから、
サイン会。
私の著書『お客様のために いちばん大切なこと』
落款を押しているところ。
そして最後に、九州テラオカ社長・川越(かわこし)純一さんとパチリ。
川越さんの顔が異常に黒いのは、テニス焼け。
彼は、日本テニス選手権シニア部門に出場した有数のプレーヤーなのです。
ふるさとでの講演会、
堪能し、満足した。
富士山が応援してくれた気がした。
<結城義晴>