世界恐慌に匹敵するかの貨幣経済危機のときにロチェースターに上陸す
アメリカ・ニューヨーク州ロチェスター。
現地時間で、夜の12時。まだ8日。
日本とは13時間の時差がある。
瞬間風速ではあるが、
1ドル100円を切った。
日経平均株価は、1万円を割った。
その間に私たちは、長旅。
日本・成田空港を8日の15時過ぎに発つ。
今回はノースウェスト。
デトロイトまで11時間。
デトロイト空港では、タイムトンネルのような通路を潜り抜けて、
ターミナルAからターミナルCへ。
そしてロチェスターまで1時間。
ここは、あのウェグマンズ発祥の土地。
現在、都心部で20万人、周辺を合わせると100万人都市。
ニューヨーク州第3の都市ロチェスターに、
ウェグマンズは20店舗を展開し、
49%のシェアを占めている。
コーネル大学開校セミナーで、
大好評の講演をしてくれた吉野邦夫さんは、
このロチェスターに居住し、ロチェスターで働いている。
ウェグマンズのカテゴリー・マーチャント。
まだ、日本で仕事中。
私の方が、吉野さんの地元に先に来てしまった。
ロチェスターでは、ノブ・ミゾグチさんと合流。
私の、アメリカ視察の相棒のおひとり。
シアトル在住のコーディネーター。
昨年11月ぶりの再会で、固い握手。
ミゾグチさんは、
「商人舎オーガニック/ナチュラル研究会
座長」。
アメリカのこの分野では、最も深くて広い情報通。
さっそく、地元のスーパーマーケット
「トップス・マーケット」訪問。
ここで、夕食用の食材を買い集めて、
ウェルカム・パーティは、普段の食事で。
トップスは、2007年のロチェスター地区における占拠率16.0%。
このエリアに19店舗を展開するローカルチェーン。
しかし2006年には21.7%だったシェアが、1年で、
5ポイント以上も下がっている。
ウォルマート・スーパーセンターに食われた結果であることは、
一目瞭然。
この時期にハロウィンのプロモーションが、きわめて貧弱。
生鮮食品が回転していない。
ドライグロサリーの価格にもパンチがない。
品揃えも、ごく一般的。
フリークエント・ショッパーズ・プログラムも、機能していない。
トップスでは「ボーナス・カード」と呼ばれる。
そして最重要のサービス・デリは、店舗内での位置が、
奥主通路沿いと、不便極まりない。
しかし12インチのピザは悪くはない。
商品自体は、悪くはない。
しかしウォルマートですら、サービス・デリは、
入口近辺に配置されているのに、
店舗奥のポジションでは、買いにくすぎる。
ファーマシー部門も、夜の8時というのに店終い。
薬剤師がこの時間帯に確保できないからだ。
お寿司の品ぞろえがない。
ワインが極度に貧弱。
なぜ、こんな店に来たのか。
それでも、マーケットシェア16%。
手を打たなければ、胡坐をかいていれば、
あっという間に滅びてしまうことを、
知ってもらいたいがため。
ダラスでは、クローガーやアルバートソンズの役割を、
今回はトップスに割り当てた。
そのトップスで購買した食材で、
パーティ、乾杯。
お客様はありがたい。
それなりの店で買い物しても、
それなりに食生活を楽しんでくださる。
現に、私たちがそれをやっている。
ロチェスタープラザというホテルで。
再び、三度、秋の怒涛のアメリカ視察が始まった。
結城義晴、元気です。
これから九州男児の肝っ玉と、
「自ら、変われ」をご覧にいれます。
乞う、ご期待。
<結城義晴>