長期景気後退のカスミ社長小濵裕正さんの「蛻変の哲学」
「景気後退」
昨20日、政府は、10月の月例経済報告で発表した。
輸出、生産、雇用、個人消費、業況判断、倒産。
この6項目で下方修正。
国内総生産(GDP)の半分以上を占める個人消費も、
12カ月ぶりに下方修正された。
「いまさら」という感じが強いが、
やっと政府が景気後退を認めた。
景気には山と谷がある。
その山から谷への、下り坂のカーブが、
日本経済において鮮明になったということ。
そして問題は、これがいつまで続くかという点。
景気後退局面での最長は、36カ月。3年。
これは1979年の第二次オイルショックの後。
次が32カ月。
これは1990年のバブル崩壊後の長期不況。
今回は、この二つの景気後退局面と比べてどのくらいなのか。
世界の情勢をみると、それ以上か。
日本の状況を考えると、同等か、それ以下か。
いずれにしても、2010年まで続くと考えておいた方が、
安全だろう。
2010年。ずっと言っている。
これが節目。
そこまで、潜水泳法。
そこまで「節約、倹約。もったいない」が基調。
ときどき「失敗を恐れない」。
そして「原理・原則、全うせよ」
「だからを廃し、にもかかわらずを貫け」
商人舎標語が生きてくる。
さて、昨日は、つくばエクスプレスで茨城県つくばへ。
カスミ本社。
小濵裕正社長インタビュー。
商人舎と商人ねっとのコラボレーション事業、
「CDオーディオ・セミナー」の収録、第4回。
小濵さんとは8月のはじめにお会いした。
カスミのつくばセンター。
ほんとうにいい気分だった。
今回は、真剣勝負のインタビュー。
素晴らしい内容だった。
心から感謝したい。
インタビューは社長室の隣の応接室で。
小濵さんの経験、実績、見識。
現在の日本の商業界で、群を抜いている。
ご自分のキャリアから、カスミの改革。
ダイエー時代のエピソード。
そして日本のスーパーマーケット、
アメリカのスーパーマーケット。
日本のチェーンスストア。
話題は、多岐に及んだ。
小濵さんはすべてに、明快な解答をもっていらっしゃる。
カスミは、現在、3つのフォーマットを持つ。
①フード・スクウェア30店
②フード・マーケット88店
③フード・オフ・ストッカー16店
このうち、従来型のフード・マーケットは、少しずつ減っていく。
そして二つのフォーマットを北関東で展開することとなる。
この考え方は、コーネル大学の
「マルチ・フォーマット戦略」である。
とにかく、私と考え方が一致することばかり。
うれしくなった。
ダイエーで育ち、
さまざまな新規業務や新規事業を推進し、
労働組合の専従を経験し、
マルエツの立て直しをし、
そしてカスミを再建した。
その間、チェーンストア理論を学び、
その是非を検証し、
現在に至る。
良いインタビューだった。
私は、心の底から満足した。
最後に写真。
インタビューには収録されなかったが、
小濵さんの座右の銘。
「蛻変」
蝉のように、あるいは蛇のように、
脱皮し、変態してゆかねばならない。
企業も人間も。
私も、まったく同感。
私は、商業界で30年、商業の近代化を追及した。
いま、蛻変の如く商人舎で「現代化」を目指す。
「近代化」と「現代化」は蛻変の如く異なる。
それが分かった。
小濵さんに、心から感謝したい。
最後にカスミ秘書室広報担当の小倉美也子さんとツーショット。
小倉さんにも感謝。
いい一日だった。
今日も、仕事した、という実感をもった。
<結城義晴>
2 件のコメント
内田といいます。今日、豊橋のアイプラの豊橋優友の女性同友会の社長さんの素晴らしいお話しは感動しました。
自ら変わる 蛻変の話し ありがとうございました。後ろの方の中央左側で身をのり出して聞いていました。白い服の私です。社長さんのような方に 出会えて感謝します。
ありがとうございました。
内田洋子さま、ありがとうございます。
身を乗り出して聴いていただいたなんて、
こちらこそ感激です。
「蛻変」はカスミ社長の小濵裕正さんからの
受け売りですが、これが、
私がずっと言い続けてきた「自ら、変われ」と、
ぴたりと合致したのでした。
本当にありがとうございました。
また、お会いできる機会があると思います。
その時には、よろしくお願いします。