フォーチュン誌「働きたい企業100社」最新2009年版の4つの意味
“100 best companies work for”
「最も働きたい企業100社」
米国の経済誌FORTUNE誌恒例の新年年頭の調査が発表された。
残念ながら、ウェグマンズが第5位に下がってしまったけれど、
それでもナゲットマーケットがベスト10に入ってきた。
嬉しいこと、喜ばしいこと。
この権威ある調査で、100位にランキングされるだけでも、
名誉あること。
そのベスト10に「知識商人」の会社が2社も入っている。
それだけでも、凄いことです。
そのベスト10。
1位 NetApp
2位 Edward Jones
3位 Boston Consulting Group
4位 Google
5位 Wegmans Food Markets
6位 Cisco Systems
7位 Genentech
8位 Methodist Hospital System
9位 Goldman Sachs
10位 Nugget Market
ウェグマンズは、昨2008年、2007年と3位、2006年が2位。
そして2005年には、何と第1位に輝いた。
私がいつも強調するのは2007年。
ウェグマンズは3位だったが、
コンテナーストアが4位、そしてホールフーズが5位と、
ベスト5の3位から5位をナレッジマーチャント企業が占めた。
私は、本当にうれしかった。
そのウェグマンズ、大の日本びいきで、
今年3月19日、CEOのダニエル・ウェグマンが来日。
セブン&アイ・ホールディングス名誉会長の伊藤雅俊さんと対談する。
聞き逃せない。
10位のナゲットマーケットは、9店舗のインディペンデント。
サクラメントに展開するスーパーマーケット。
まさに目から鱗のスーパーマーケット。
従業員数 1536人。
Most common job (salaried):Store Director $116,444
店長の平均年収1164万円[1ドル100円換算]
Most common job (hourly):Checker $34,490
チェッカーの平均年収[344万円]
企業規模は小さくとも、ここまで顧客満足を徹底できる。
顧客感動をつくり出すことができる。
従業員満足を創出することができる。
ナゲットマーケットは、このランキングで、着実に順位を上げてきた。
2006年33位、
2007年13位、
2008年12位。
そしてめでたく今年、10位。
㈱万代社長の加藤徹さんが、いつも言う。
「私どもは、景気がよいからといって、
どんどん伸びるわけではありません。
しかし景気が悪いと言われるときにも、
落ち込むわけではありません。
毎年毎年、5%、6%ずつお客様の支持を増やしていく。
だから全体が悪いときに、よく見えるのかもしれません。
しかし、毎年毎年、着実なことがいいのです」
まさに、ナゲットマーケットと同じ考え方。
来年はこのランキング、激変する。
世界的な経済危機と消費不振。
しかしナゲットマーケットは、ランクを上昇させるに違いない。
私は、確信している。
さて、10位以下の知識商人企業をピックアップしてみる。
12位 Recreational Equipment (REI)
リクリエーション用品・スポーツ用品のチェーンストア。
毎年、働きたいランキングの上位に入る。
22位 Whole Foods Market
ご存知、オーガニック&ナチュラル・スーパーマーケット。
昨年、ワイルドオーツを傘下に入れ、
その上、従来の急上昇の業績の伸び率が落ちた。
しかし働きたい企業ランキングでは、22位を確保。
ここが、株価のランキングと違うところ。
24位 Starbucks
フードサービスからスターバックスが24位に入った。
昨年は7位に躍進したが、
マクドナルドがプレミアムローストというおいしいコーヒーを開発して、
スターバックスに打撃を加えた。
それでも24位に入った。
今年の営業面での巻き返しも期待される。
27位 QuikTrip
コンビニ&ガソリンスタンドのチェーンストア。
そのホスピタリティは定評のあるところ。
米国セブン-イレブンがベンチマークする企業。
だからいつも、働きたい企業ランキングでは、上位に入る。
家庭内収納用品を生活シーンごとに品揃えするチェーンストア。
32位 Container Store
2007年にはこのランキング第4位に輝いた。
そして、あのディズニーランドのようなスーパーマーケット。
53位 Stew Leonard’s
スチューレオナード。
有名なクレド。
Rule1 The Customer is Always Right!
原則1 私たちの顧客はいつも正しい。
Rule2 If the Customer is Ever Wrong, Reread Rule1.
原則2 たとえ、顧客が絶対に間違っていると思っても、原則1を読み返せ。
ホスピタリティにあふれた企業には、
不思議に働きたい人が集まる。
人気の会社となる。
それがまたホスピタリティを高める。
紳士用品のチェーンストア。
71位 Men’s Wearhouse
このランキングの常連。
商品分野を絞り込んで、専門化する。
社員はスペシャリストとなる。
ここに人気の秘密がある。
そして伝説のサービスの百貨店。
72位 Nordstrom
ノードストロームが第72位に位置づけられることこそ、
ウェグマンズやナゲットマーケット、ホールフーズの価値を、
高めることになる。
インターネット販売の会社。
83位 eBay
この企業も、働きたいランキングの常連。
そして、リージョナル・スーパーマーケットの雄。
88位 Publix Super Markets
このたび1000店を達成。
上昇気流に乗っている。
スーパーマーケットは、
リージョナルチェーンとインディペンデントが、
このランキング100社に入ってくる。
不思議な現象ではある。
そして、新たにこの100にはいってきた企業。
94位 Build-A-Bear Workshop
テディベアを中心に提供するコンセプトショップ。
さて、今年の「働きたい企業100社」の特徴。
第1は、人間の命や健康に関連する企業に人気が集まったこと。
病院も多数、ランクインされた。
スーパーマーケットが5社も入っているのは、
食品が人々の健康を守る商品だからである。
第2は、ホスピタリティにあふれる企業に人気があること。
しかし、ただただ「おもてなし」や「親切」を提供すれば、
人々が働きたいと考えるかといえばそうでもない。
ホスピタリティに満ちた企業は、業績がよく、
従業員の待遇もよいのだ。
第3は、ソフトウェアの会社が多数、ランクインしていること。
まさに「知識専門家」「知識商人」の時代がやってきている。
そして第4に、イノベーションのある企業。
常に改善と改革が進む企業に、働く人々は魅力を感じる。
「変わり続ける会社」に働き甲斐をもつ。
その意味では、アメリカも捨てたものではない社会だと思う。
日本でも、同様のことが言える。
働きたい企業ランキングの上位に、
小売業・サービス業が入ってきて欲しいものだ。
それが、商業の現代化である。
それが21世紀の日本を救うのである。
<結城義晴>
2 件のコメント
どなたが作成されたか、わかりませんが、すごく「コメントしにくい」
とちゅうできえたりするよ。
知ってますか。
だから、コメントが少ないのでは・・・・・。
余計なことですが・・・・。
ファン様。
ご指摘ありがとうございました。
ご不便をおかけいたしまして申し訳ございませんでした。
さっそくSEと対応いたします。
商人舎サイトは、まだまだ構築の途中にあり、
読者の皆さまには大変ご迷惑をおかけしております。
一つ一つ改善し、使い勝手の良い、役立つサイト構築を、
目指していきたい考えております。
引き続きのご愛顧をよろしくお願いいたします。