ペガサス政策セミナーで渥美俊一が訴えたこと
このホームページ巻頭のテロップ「流通ニュース」。
日本ショッピングセンター協会の発表。
日本は現在、まさにショッピングセンター時代だが、
そのショッピングセンターの12月商戦は、前年同月比5.4%減だった。
日本経済が、今年、マイナス5%という予測があるから、
昨年末の商戦が、一年続きそうだということ。
今日も、商人舎ホームページをご訪問くださって、
ありがとうございます。
さて昨日から今日まで、東京・グランドプリンス赤坂で、
ペガサスクラブ政策セミナー。
大盛況。
主催者の渥美俊一先生は、82歳で、
私の両親と同い年だが、すこぶるお元気。
ペガサスセミナーは、1970年に第1回が開催されて以来、
今回の政策セミナーで通算2484回。
7月下旬の下半期政策セミナーで、
めでたく2500回を迎えるという。
凄いことです。
「チェーンストア産業づくり」というテーマを掲げて、
政策・戦略と技術に関するセミナーが、2500回開催された。
大きな社会貢献。
私たち商人舎は「商業の現代化」を掲げ、
スタートしたばかり。
そして私たちだけの社会貢献を目指す。
「志定まれば、気盛んなり」
今回のペガサス政策セミナー参加者は、155社722人。
渥美先生の元には、
不況になると、人が集まる。
好況になると、みな、自分勝手に経営する。
その繰り返し。
今回の参加者は、40歳から59歳が76%。
年商100億円から1000億円の企業が47%。
1000億以上の企業が41%。
155社のうちの33社が200店以上で、店数200店以上は約30%。
ペガサスでは、この水準が合格ライン。
渥美先生は、言う。
「チェーンストアは、
200店突破すればご利益が出るはずなのに、
そのご利益が出ていない。
これが最大の問題」
1969年以降、調査を続けている「ビッグストア統計」では、
小売業のうちの25%の占拠率をペガサスクラブのメンバーが占めている。
しかし、2008年に、小売業の100億円以上の企業数が、
ピーク時の1995年より11%減った。
100億円以上の企業は、オーバーカンパニーだったが、
それが淘汰されはじめたわけだ。
この日の渥美先生の主張は、
第一に、店数主義。
チェーンストアは、売上主義ではなく、
「店数を増やしていくことによって、ご利益を提供せよ」
この主張が、ペガサスでは、徹底して貫かれている。
第二が、そのために「コストコントロール」が最初の技術であること。
店数規模が大きくなると売場販売効率減少していく。
だから生存条件はコストコントロールとなる。
全幹部はコストコントロールで評価されねばならない。
標準化の仕組みとは、「どこまで例外を少なくするか」ということ。
これが、不況の時代の渥美俊一の政策指南。
そして第三が、そのための数値によるマネジメント。
「数表改革」を訴える。
多くの店数で社会貢献し、マネジメントするには、
数値管理は必須だ。
だからシンプルな数字を、
欲しいときに欲しいフォームで使えなければならない。
それが数表改革。
渥美俊一は変わらない。
変わらないから、産業の軸となることができる。
それが渥美俊一の人間としての価値である。
「志定まれば、気盛んなり」
合掌。
<結城義晴>