冬から春へ
「冬なのに 春みたいに あたたかい日には」
冬なのに 春みたいに あたたかい日には
動物園に行ってみて
ゾウの前など すわりこんで
パンでもかじりたくなるのです
冬なのに 春みたいに あたたかい日には
ゆくさき不明の汽車にのり
荷物のように がたごとと
はこばれてゆきたいと思うのです
冬なのに 春みたいに あたたかい日には
冬なのに 春みたいに あたたかい日には
冬なのに 春みたいに あたたかい日には
世界の平和のために
戦争をなくすために 生きてゆこうと
心の底から思うのです
冬なのに 春みたいに あたたかい日には
ネコと見つめあって
愛をたしかめあうことだって
できるのです
冬なのに 春みたいに あたたかい日には
冬なのに 春みたいに あたたかい日には
(鈴木順子)
☆ほんとうに、そう思う。
ことしは、冬なのに 春みたいに あたたかい日が 多かったから、
ほんとうに、そう思う。
心の底から、そう思う。
「さくら」
まいねんの ことだけれど
また おもう
いちどでも いい
ほめてあげられたらなあ…と
さくらの ことばで
さくらに そのまんかいを…
(まど・みちお)
☆今日のような日には
いつも おもいだす。
さくらの 詩。
うちでねころんでいる猫にも
猫のことばで
ほめてあげられたらなあ…
道に転がっている石ころにも
石ころのことばで
ほめてあげられたらなあ…と
おもう。
ちょっと、かたいことばなんだろうなあ。
<結城義晴>