UIゼンセン同盟会長の落合清四さんと「差異が価値を生む」
今年のゴールデンウィーク。
最長の会社は4月25日(土)から5月10日(日)までの16日間だとか。
厚生労働省が発表した今年のゴールデンウイーク休暇調査。
期間中に企業が計画している連続休暇は平均5.5日。
これは昨年の実績5.2日を上回る。
全国の主要企業1155社の総務部が回答したもの。
飛び石連休を含む通算の休暇日数は平均5.6、
業種別に見ると、
製造業が平均6.0日(昨年は6.3日)、
非製造業が平均5.1日(昨年は4.4日)。
昨年よりゴールデンウィーク休暇を増やしたのは539社。
理由は「暦の関係」が520社で、96.5%。
「景気の影響」と答えたのはたった5社。
あなた自身の休暇ととらえるうえに、
お客さまの休暇と考える。
すると、その暮らしぶりが想像できる。
それが仕事に結びつく。
商業・サービス業はそんな役割を持つ。
あと2週間で、そのゴールデンウィークに突入する。
さて、昨日は、朝から、東京・田町。
本ホームページの巻頭テロップ情報に「流通ニュース」がある。
その発行元は、㈱ロジスティックス・パートナー。
田町イーストのオフィスを訪問。
㈱ロジスティックス・パートナー社長は松見浩希さん。
流通ニュース発行人。
もう一つ「Lニュース」を発行している。
こちらは物流・ロジスティックのニュース。
私は、流通ニュースは、「Rニュース」、
物流ニュースは「Lニュース」とするのが、語呂がいいと思う。
しかしこの会社にとって「流通」は新規参入の世界。
だから「流通」と、わかりやすく表示している。
流通業や商業に、他の世界から、興味を持ってはいってきてくれる。
本当にありがたいこと。
そして、これまでの流通のマスコミ人と異なるから、
切り口や仕事ぶりが新しい。
まさに「差異が価値を生む」
コラボレーションしていて、刺激になるし、勉強になる。
松見さんは、「流通は面白い、面白い」と言ってくれる。
スタッフの皆さんと写真。
右奥が松見さん。
右手前が同社マネジャーの北原朋子さん。
左が流通ニュース記者の依田祐司さん。
もう一人の記者・今淳史さんは席を空けてしまって、残念。
流通各社の広報のみなさん。
流通ニュースのスタッフのみなさんです。
よろしく。
その後、市ヶ谷にUIゼンセン同盟を訪問。
会長の落合清四さんと面談。
コーネル大学RMPジャパン事務局長の大高愛一郎さんと同道。
落合さんには、5月のコーネル・ジャパンの講義をお願いしている。
そのご挨拶と打ち合わせ。
テーマは、ズバリ、「労働問題と労働組合問題」。
日本の全労働組合員は1000万人強。
2007年の統計で1008万人。
そのうち「連合」加盟が675万人で、最大。
連合は、67.5%のシェアを占めている。
その会長が高木剛さん。
このブログにもご登場願う「商人舎発足の会」発起人のおひとり。
そして連合の中の最大の組合がUIゼンセン同盟で、
組合員100万人。
日本最大の労働組合である。
UIゼンセン同盟は、2002年に、
ゼンセン同盟と、繊維生活労連、CSG連合が統合して、
新しい産業別組織として、誕生した。
流通業・サービス業も、この産業別組織の中にくくられている。
そしてUIゼンセン同盟の中枢に、
流通部会、フード・サービス部会、生活・総合産業部会が存在する。
私は、関西スーパーの北野祐次会長に初めてお会いした時のことを、
今でも思い出す。
結城「関西スーパーがよい会社に変わってきたきっかけは何ですか?」
北野「労働組合ができたことです」
間髪を入れず、お答えになった。
とても印象的だった。
その労働組合。
「現在の組織率は18.1%です」
落合さんは、これを20%までにもっていかねばならないと言う。
「アメリカは12%で、この意味では進んでいません。
北欧など80%~90%です」
組織率とは、働く人の数の中で労働組合に加盟している人の数。
落合さんは、最初に、ニチイにはいった。
現在のマイカル。
1年後にニチイ労働組合の専従になった。
だからニチイから給料をもらったのは1年。
その後、労働組合運動一筋。
日本の労働組合のまぎれもないトップリーダー。
慎重な発言の中に強い意志が感じられた。
最後に、UIゼンセン同盟のシンボルの前で、写真。
私は、小売業・流通業、サービス業に、
労働組合は不可欠であると考えている。
もちろん、さまざまな労働組合がある。
労働組合も勉強しなければならない。
経営者も勉強し、切磋琢磨しなければならない。
立場は違うけれど、その立場の違いから、価値が生まれる。
まさに「差異が価値を生む」
立場が違うものが、迎合してしまうと、
価値は生まれない。
立場が違うものが、対立してしまうと、
ここでも価値が生まれない。
きちんと話し合って、きちんと議論しあって、
最後に、互いの立場を理解しあったうえで、
結論を出す。
現在のような時代には、
「三方一両損」のような結果もあるだろう。
しかし、これもオクシモロン。
対位される存在を、初めから否定するところには、
価値は生まれない。
<結城義晴>