5月の商人舎標語は「現場第一」Practice comes first!
2009年5月に入って、1日。
今日も全国的に晴天です。
湿度も低いし、とても凌ぎやすい。
5月の梅雨入りは、沖縄・南九州だけ。
だから、全国的にずっといい季節。
最終週ころ、梅雨に入る気配が見えて、
少し冷え込む。
しかし5月は全体に、いい天気。
ジューンブライドなどといって、
6月の花嫁を賛美することがありますが、
あれは「欧米か?」の話。
日本の6月の花嫁は、梅雨入りで湿っぽい。
その季節がいいはずの5月、
こちらは世界的に新型インフルエンザ。
「浅野秀二のアメリカ寄稿」では、
連日、米国の状況が報告されています。
そんなに大騒ぎしてはいない。
今のところ豚インフルエンザは、毒性が低い。
冷静に対処したいもの。
さて、5月の商人舎標語。
「現場第一」
つくづく思う。
こんな事件が起こったときには、特に思う。
「現場」を第一にする考え方は、
さまざまな会社、さまざまな人に見られる。
私自身、㈱商業界の30年間は、
ジャーナリストとして現場第一主義を標榜していたし、
現在も、この考え方に揺らぎはない。
経済ジャーナリストとしては、
『財界』を興した三鬼陽之助さんが、
「経営幹部は常に現場に立て」と主張した。
ウォルマートには、
“Keep your ear to the ground!”
という標語がある。
「地に耳をつけよ」と直訳できるが、
私は、「神は現場にあり」と理解している。
ちなみにウォルマートには、
“Retail is Detail.”なる標語もあり、
こちらを私は、
「小売りの神は細部に宿る」
と翻訳して使っている。
現場は、細部を大切にする。
詳細でなければ、現場は動かない。
トヨタには、三現主義がある。
「現地、現物、現場」の三現主義。
いつの時代にも、「現場第一」は変わらない。
しかし、新型ウィルスが世界的に猛威を振るいそうな今、
すべての仕事が「現場第一」で行われてほしい。
そんな期待を込めて、5月の標語は、
「現場第一」
昨日は4月最後の日。
朝から東京・霞が関。
農林水産省で会議。
ここでも私、「現場主義」を訴えた。
その後、神田の日本セルフ・サービス協会。
㈱賃金研究所所長の弥富拓海先生と待ち合わせて、
5月のコーネル大学RMPジャパンの打ち合わせ。
弥富先生は、先代から、日本の賃金政策のオーソリティ。
コーネルでは、「即物的な成果主義賃金」の問題点なども、
厳しくご指摘いただく。
賃金体系も現場に支持されなければ、
成り立たないし、長続きしない。
本当に現場が大切。
今月は特に現場が大事。
今日は、メイデーの労働者の日だが、
労働者こそ現場第一である。
現場がなくなったら、
労働者の存在もなくなる。
最後に、ピーター・ドラッカー先生が、
こう言っている。
“Practice comes first.”
(『The new realities』より)
これこそ、英語で表わされた「現場第一」
ドラッカー先生は、こうも言っている。
“As a rule, theory does not precede practice.”
(これも『The new realities』より)
「原則として、理論が実践に先行することはない」
(これは上田惇生先生の、これ以外ないという訳)。
ゴールデンウィークを「現場第一」で、駆け抜け、
母の日を「現場第一」で迎え、
梅雨までのいい季節を「現場第一」で過ごす。
5月は、いい季節です。
<結城義晴>
1 件のコメント
「現場第一主義」で思い出しました。
1985年8月12日、日本航空123便が群馬県多野郡上野村に墜落。
しかしGPSの無い当時は、自衛隊、警察の懸命の捜査にもかかわらず
すぐには墜落現場が判明しなかった。
しかし 現場に一番早く到着したのは日の出とともに登った現場を熟知した地元の消防団であった。
私はこの報道を読み「現場の人が最も現場を知っている」との感を強くしたのでした。
一刻も早い世界的インフルエンザの終息を願い、メキシコにも「日本からの医薬品など救援の手を!」と思います。