ジーユー、登録販売者、セブン‐イレブン経営者ユニオンに思う
今日のこのホームページ巻頭テロップ。
「流通ニュース」
ユニクロの5月実績が発表されている。
全店の売上高18%超の増。
直営店売上高は25%超増。
まさに絶好調。
その上、低価格店「ジーユー」は、
490円と990円のツープライスを柱にする。
さらに、全商品の50%の約250品目を990円以下にすると宣言。
時代をとらえ、他の追随を許さない。
あのジーユーの品質を990,490で出されたら、
手が出ない。
ファーストリテイリングの独走は、続く。
一方、改正薬事法施行の中、
新資格「登録販売者」を設置した店のうち、
総合スーパーや食品スーパーマーケット、ホームセンターは、
一斉に安売りを始めた。
昨日も書いたが、これは、至極当然のことで、
新たに売り場を設けた店は、
その売り場を自分の顧客にお知らせするために、
特売を企画し展開する。
これで、既存のドラッグストアから、
一時的に薬品の売上げと顧客を奪取する。
それが競争。
ドラッグストアの方は、深夜営業をして、
それに対抗。
しばらくこの状況は続きそう。
昨日は、小森勝先生とディスカッションした。
コンビニ経営コンサルタントの第一人者。
コンビニが、薬を販売するには、24時間営業だから、
4人の登録販売者が必要になる。
そして資格手当を用意せねばならない。
1人あたり5000円から2万円くらいになるだろうか。
この人件費増を売上げがカバーできるか。
それが問題。
もう一つ、重要なニュース。
新聞が一斉に報じたが、
セブン-イレブンの加盟店オーナー70人が、
昨日、国会内で会合を開き、労働組合を結成し、記者会見した。
「セブン-イレブン経営者ユニオン」
(池原匠美組合長)
民主党がバックアップし、UIゼンセン同盟に加盟する予定。
朝日新聞は社会面で取り上げ、
日経新聞は、企業欄の小さなコラムで記事にした。
果たして経営者の労働組合というものは、
論理的に成り立つのかどうか、
共済組合なら分かるが。
もっとも、セブン-イレブンでは、
現在、経営委託店舗が増えていて、
加盟店オーナーといっても、
雇われ店長のようなオーナーが多い。
だからオーナー同士の連絡会や組合は、必要だろうし、
あってよいだろう。
セブン-イレブンに限らず、
フランチャイズチェーンにおいては、
そんな機能が用意されていなければならない。
それは、会社の社員のために、
労働組合が必要であることと似ているかもしれない。
コンビニの収益性に、
新しい時代が来ることは間違いない。
新しい時代が、やってきている。
私には、そのスピード感がよく分かる。
ゼネラルモーターズの破綻。
ファーストリテイリングのジーユー。
薬品販売の新チャネルでのディスカウント。
そしてセブン-イレブン経営者ユニオン。
新しい時代だからこその心構え。
6月の商人舎標語。
「最悪を覚悟して、最善を尽くす」
<結城義晴>
2 件のコメント
「薬業界の保守」に思う。
①戦後から国内の大衆薬市場には、国内外を含め製薬メーカーの市場参入は殆どありませんでした。取り分け海外の製薬メーカーにとっては、それが非関税障壁と思われました。したがってメーカー同士の競争も熾烈とまでいきません。
②既存の大手大衆薬メーカーは、その参加に系列の問屋を持ち、小売店はその系列問屋から建値でしか仕入れが出来ず、価格競争は起こりませんでした。そして直販メーカーも同様に、小売店をチェーンとして組織して価格維持に努めたのです。
③特に九州では、製薬メーカーが生産拠点を置く大阪・東京からは遠隔地を理由に、割高な価格体系が存在していました。
●消費者が自ら薬の安全性とベネフィットを天秤にかけて、小売店を選ぶ時代がやっと来たのです。
いまちゃん、ありがとう。
「消費者が自ら薬の安全性とベネフィットを天秤にかけて、
小売店を選ぶ時代がやっと来た」
賛成です。
それを「セルフ・メディケーション」といいます。
セルフ・メディケーションの視点から見ると、
間違いなく、一歩進みました。
フェアな競争が展開され、日本の国民にまんべんなく、
ご利益がもたらされることを祈るばかりです。