コーネル大学ジャパン、スーパーマーケット・シミュレーションゲームで学ぶ
新型インフルエンザは、
今日4日朝7時段階で、
国内感染者が405人となった。
世界の感染者数は4日0時半段階で2万人。
70の国・地域に拡大。
ただし季節性インフルエンザと比べても、
弱毒性は明白となった。
現時点では、むしろ、
今冬や来年、強毒性インフルへ変化するほうが怖い。
それへの研究が進んでいるが、
人類の英知に期待したいものだ。
ただし、昨日のコーネル大学ジャパン合同企画会議において、
7月22日からの米国卒業旅行は、
基本的に、決行することに決めた。
もちろん、時々刻々、状況は変化する。
従って、6月19日に最終決定することになるが、
現時点では、ニューヨーク州北部のイサカへ行くことにした。
もちろん第一期生の属する会社や個人のそれぞれの判断で、
この卒業旅行に不参加を表明する人は、
不参加でよろしい、とした。
コーネルはアメリカの大学。
そのアメリカでは、日本のように過剰な報道や対応はない。
そんなことも、私たちの判断の基準にある。
さて、日本の合計特殊出生率。
2008年は1.37と発表された。
出生率とは、1人の女性が生涯に産む子供の平均数。
2005年に1.26と過去最低になった。
それから3年連続微増ではあるが。
出生数は109万1150人。
前年比、約1300人の増。
死亡数114万2467人。
約3万4000人の増。
死亡数から出生数を引いた「自然減」は5万1317人。
だから、人口は減っている。
人口に占める若年人口の割合は減少中。
若年人口とは14歳までの人口。
「人口を維持できる水準の出生率」は国際的に2.07人とされている。
この水準を超えているのは、アメリカの2.10人(2006年統計)。
フランスは、2008年で2.02人。
先進国ではこの2カ国しか2人を超えていない。
スウェーデンは1.91人、
ドイツは日本と同じで、1.37人。
この人口問題は、国家として、
根本的な考え方をつくらねばならないと思う。
私は、日本の国をこよなく愛する外国人の移民を、
積極的に求め、受け入れるべきであると思う。
「日本をこよなく愛する」という点は、
しっかりと議論して、
詰めなくてはならないが。
昨日から、東京・市ヶ谷の法政大学で、
コーネル大学ジャパンの第9回講義。
今回は、2日がかりで、
「スーパーマーケット・シミュレーションゲーム」。
冒頭は副学長の挨拶。
ポーカーでもブリッジでも楽しくゲームができる。
しかし、七並べでもババ抜きでも、
ゲームをする人たちの力量や真剣さがあれば、
楽しくスリリングなゲームができる。
このコーネルのシミュレーションゲームは、
そんな意図のもとに構成され、
カリキュラムに組み込まれている。
開発者のリテイルマーケティング研究所所長・浅香健一先生から、
丁寧なレクチャーと説明。
森順治先生がこのシミュレーションゲームのソフトをつくった。
森先生も、手堅く仕切る。
荒井伸也首席講師も、
「良くできたシミュレーションゲームだ」と感心しきり。
あるスーパーマーケット店舗がある。
かなりの業績不振。
その店の概要、組織・人員構成、
貸借対照表・損益計算書、部門別売上高、
そして立地条件や商圏内のマーケットデータが、
あらかじめ想定されている。
この店を前任者から引き継いで、
新店長と新スタッフが赴任するという設定。
経営方針を組み直し、それぞれの政策を立案する。
第一期生26人は、6つのチームに分かれて、
その経営方針や政策をディスカッションし、決定する。
楽しそうな、ディスカッション。
第1期生は、社長、専務、常務、本部長、店長など、
とにかく人材豊富。
各社の、次代のホープが集まっている。
だから立案する政策のレベルも高い。
経営方針と組織の案が出来上がったところで、
模造紙に書き込み、壁に貼って、
各チームのリーダー「店長」から施政方針発表。
Aチームは「デイリーストアほのぼの」
服部店長。
Bチームは「ABCストア」、井上店長。
Cチームは「アクア」小苅米店長。
Dチームは「フレッシュマートU」上野店長。
Eチームは「D.S.クイーン」岸店長。
Fチームは「フレッシュNo1」福谷店長。
みな、個性ある店長で、楽しいプレゼンテーションだった。
方針発表が終わると、具体的な政策立案と詰めに移る。
夕方まで、各チームで、様々な検討がなされ、
それが3枚の「意思決定シート」に数値化される。
そして、提出。
提出時刻を過ぎてしまうと、罰金が科される。
フレッシュNo1店が午後6時の締め切り30秒前に提出し、
全店漏れなく提出が終わった。
ABCストアなど1時間半も前に提出し終わった。
6時には講義終了。
副学長と事務局長は、安どの表情。
今回もいい講義だった。
シミュレーションゲームでは、
第一期生のレベルの高さが判明した。
浅香先生、森先生は、
このゲームを30年前に考案した。
そして5年ほど前に最新版にリニューアル。
さまざまな企業やセミナーで実施された。
私が商業界の編集統括を務めているときには、
商業界の教育事業部で、このゲームを使ったセミナーを展開した。
そのすべてのセミナーの中で、
今回は、最高のレベルだったという。
各チームの意思決定シートはコンピュータ処理され、
店別の月次営業報告書が出来上がる。
楽しみな明日が待っている。
コーネル大学ジャパン。
快調です。
すべての人に感謝。
<結城義晴>