コーネル・ジャパンは「期待を裏切らず、予想を裏切った」
朝一番で書き下ろし、
皆さんに読んでもらいたいと思いながら、
このところ、
昼過ぎのブログアップとなってしまっています。
本当にすみません。
5月と6月のアメリカ出張を延期したにもかかわらず、
なぜか毎日忙しい日々が続きます。
このところ、いわゆる、バテ気味なのです。
そのかわり熟睡して、
何とか体調は維持しています。
三大新聞一面に同じ記事が並んだ。
朝日は「温室効果ガス」
日経は「温暖化ガス」
読売は「温室ガス」と、
みなちょっとずつちがった表現。
麻生太郎首相が、2020年段階で、
2005年対比で排出量を15%削減する中期目標を発表。
経済効果も見込まれるが、
そのマイナス面や痛みも論じられ、
日本全体のテーマとなっている。
東京工業大学大学院准教授・丹治保准先生の言葉を思い出す。
「『地球にやさしい』という言葉、
私は大嫌いです。
たとえ何発、原爆が落ちようとも、地球自体は何ともない。
地球にとって優しいことは、むしろ人間がいなくなること。
大切なのは、人間が住む環境なのです」
「環境は、今、バブルにある。
いつか必ず、環境バブルははじける。
バブルがはじけたときこそが大切です」
私、この考え方に大賛成。
さて、昨日も忙しかった。
朝一番で、東京駅前の新丸ビル11階。
桜庭公認会計士事務所を訪問。
桜庭周平先生と面談。
大高愛一郎さんとご一緒。
大高さんは、コーネル大学リテール・マネジメント・プログラム・オブ・ジャパン事務局長。
桜庭先生には7月の最後の講座をご担当いただく。
その講義は、「長期経営計画づくり」。
桜庭先生の講義の後、
第一期生は全員が、自分の長期経営計画を策定し、
それに関するレポートを書く。
これが、卒業レポートとなる。
桜庭先生には、重要なお役目を果たしていただく。
お陰様でここまで、コーネル・ジャパンは、
予定通りのスケジュールで、大きな成果をあげた。
「期待を裏切らず、予想を裏切る」
プログラム全体の企画をつくった私自身の、
「期待を裏切らず、予想を裏切った」。
本当にうれしい。
桜庭先生は、ビジネス・ブレークスルー大学院大学教授。
この学校は、大前研一さんが主宰するもの。
その教授としての講義の勉強に、
土日を費やし、さらに毎回、講義前日は半分徹夜状態だという。
夕方は、再び大高さんと待ち合わせて、
表参道へ。
ふたりが見上げるものは何か。
青山通りに面した「シャネル」ビル。
そして、㈱YUMEキャピタルを訪問。
代表取締役の諸江幸祐さんを訪問(写真右から二番目)。
共同の代表取締役の内倉栄三さんも、
揃って記念写真。
諸江さんと内倉さんは、
昨年まで、ゴールドマンサックス証券のアナリスト。
諸江さんは、何度も流通アナリストナンバーワンに輝いた、この道のプロ中のプロ。
内倉さんは外食産業のオンリーワンにしてナンバーワンアナリスト。
諸江さんにも、コーネル・ジャパンで講義をお願いした。
お二人との話の中で出てきたことは、
「スーパーマーケットはバッドネーム」
であるということ。
証券や金融業界から見ると、
食品スーパーマーケットは、
儲けの対象になりにくいらしい。
スーパーマーケットは実体経済の代表。
金融経済にはなじみにくいのかもしれない。
しかしそれは、スーパーマーケットマンが、
誇りにすべきことだ。
しかし諸江さんは、
業態としてのスーパーマーケットの重要性を、
良くご存知のアナリスト。
株式市場のサイドから、企業価値を語ってもらう。
諸江さんは、金沢に本拠を置いた「いとはん」の御曹司。
そこからジャスコに入り、アメリカに渡り、
南カリフォルニア大学で食品産業プログラムを学んだ。
食品産業プログラムは、
コーネル大学と南カ大学が東西の双璧。
だから今回のコーネル・ジャパンの講義の趣旨も、
十二分にご理解いただいている。
力強い講師のおひとり。
大高事務局長ともども、安心と納得。
午後は、銀座。
PCSAコスト部会で、先月に続く第2回目の講義。
「ボランタリーチェーンとフランチャイズチェーン」
私、この講義のために、もう一度勉強し直した。
そして臨んだ。
㈱ピービー代表取締役の三木彬さんが、丁寧な講師紹介をしてくれた。
三木さんは商業界ゼミナールやペガサスセミナー常連の勉強家。
パチンコホールの産業化にとって、
なくてはならない人材の1人。
私はそう思っている。
さて講義は、13時から15時まで。
ボランタリーチェーンとフランチャイズチェーンの共通項と差異を細かに整理した。
日本では、アカデミズムもジャーナリズムも、
一般にも、フランチャイズチェーンのほうがなじみがあるし、
評判も良いようだ。
しかし、私は、両者ともに、
長所も短所もあると考えているし、
二つのシステムは、
それぞれにふさわしい業態が使い分ければいいと考えている。
ボランタリーチェーンは、スーパーマーケットに向いているし、
フランチャイズチェーンは、コンビニに向いている。
日本のスーパーマーケットは年商17兆円。
コンビニは7兆円。
スーパーマーケットのすべてがボランタリーチェーンではないのに対して、
コンビニは、ほぼすべてがフランチャイズチェーン。
二つの業態の中のボランタリーとフランチャイズの市場規模は、
比較しにくいが、拮抗しているとみてよい。
ビジネスの仕組みは、さまざまである。
そのさまざまな仕組みを、
それにふさわしいビジネスモデルが活用する。
それがボランタリーチェーンのスーパーマーケットと、
フランチャイズチェーンのコンビニに象徴されている。
私にとっても、改めて、いい勉強となった。
<結城義晴>