7月の商人舎標語は「答は現場にあり」
7月1日です。
2009年も、もう半年が経過してしまった。
ほんとうに、時の過ぎゆくのは、早い。
むかし、昔。
太陽と月と雲が、一緒の旅をしていた。
朝、雲が目覚めてみると、
太陽と月は、すでに、出発していた。
雲はしみじみと、言った。
「月日のたつのは、早いものだ」
旅籠の主人が、雲に聞いた。
「お客さんは、いつ、ご出発で?」
「私は、夕立です」
おあとが、よろしいようで。
7月に入って麻生内閣、終末の足掻きか。
さて、7月の商人舎標語。
「答は現場にあり」
そう、熊本の宝・大畑誠也先生の言葉。
現在、九州ルーテル大学客員教授。
先月、CDオーディオセミナー「知識商人登場」で対談した。
熊本の多くの高校を改革した校長先生。
学校でも、会社でも、
人が集まるところ、業務が発生するところ、
そこでは、「現場第一」
これは、5月の標語だった。
しかし、この考え方は、何度、言っても足りないくらい。
だから7月にも。
「答は現場にあり」
ピーター・ドラッカー先生は言った。
“Practice Comes First!”
Practiceは「実践」「実行」。
Comes Firstは「はじめにあり」。
すなわち、「実践・実行がはじめになければならない」
これを私は「現場第一」と訳した。
その考え方と大畑先生の言葉は、ぴたり一致。
「答は現場にあり」
今日の日経MJでは一面で、
ウォルマート特集をしている。
エブリデー・ロープライスが進化して、
低所得者から中所得者以上に客層が拡大したとの指摘。
もっとも、ウォルマートのコモディティグッズは、
もともと客層が広い。
中所得者も、高所得者も、
トイレットペーパーは安いのが好き。
高所得者のほうが、細かいことにうるさかったり、
節約が好きだったりして、
従来からのウォルマートの顧客でもある。
そのウォルマートのサム・ウォルトンが残した言葉。
「『小さく考える』6つの方法」
1.1店ごとに検討せよ
<Think one store at a time>
2.意思疎通せよ!意思疎通せよ!意思疎通せよ!
<Communicate, Communicate, Communicate>
3.地に耳をつけよ
<Keep your ear to the ground>
4.現場に責任を、そして権限を与えよ
<Push responsibility-and authority-down>
5.アイデアを沸き立たせよ
<Force ideas to bubble up>
6.組織の贅肉を落とせ、悪しき官僚化と闘え
<Stay lean, Fight bureaucracy>
三番目の、「地に耳をつけよ」が私は大好き。
これを、私は意訳した。
「神は現場にあり」
そして、もうひとつ大好きなサムの言葉。
Retail is Detail.
「小売りの神は細部に宿る」
これも「答は現場にあり」に通ずる。
景気は、「底打ち」だとかなんとか、政府は言っている。
しかし7月は正念場だ。
比較的不調ではなかったスーパーマーケットやコンビニも、
試練の夏を迎える。
だからこそ7月には、
「答は現場にあり」
さて、昨日は、
東京・神田の日本セルフ・サービス協会。
三浦正樹専務理事と話をし、
デイモン・ワールドワイド・ジャパンの和田浩二さんと打ち合わせ。
偶然、㈱ダイヤモンド・フリードマンの深川俊哉さんと会った。
同社企画編集本部本部長。
20年以上も前に同社からコンビニ向け月刊誌が発刊された。
『サクセス』というタイトルで、いい雑誌だった。
㈱商業界の月刊誌『コンビニ』に先行するメディアだった。
その初代編集長。
ダイヤモンド・フリードマン社は、
創刊しては、廃刊をする。
新陳代謝を積極的に行う。
商業界は、雑誌をつぶさない。
守り、育てる。
どちらがいいとも限らない。
私、雑誌は、
小売業の業態に通ずると思っている。
だから時代の変化に合わせて変わっていくか、
10年くらいのスパンで「蛻変」した方がいい。
それができなければ、滅びる。
深川さんとは、懐かしい再会。
10数年ぶり。
これからもよろしく。
協会で出会った小さな、かわいいショッピングカート。
紀ノ国屋がつくったミニチュア。
それにスーパーマーケット・トレードショー・モデルを加えた。
川崎かほるさん、松田幸子さんとともに、
お勧めします。
第44回2010スーパーマーケット・トレードショー。
2月8日~10日まで、東京ビッグサイト。
テーマは、“創”ニッポン。
現在、出展社大募集中。
7月が始まった。
もうすぐ、梅雨が明ける。
そうしたら、カッと暑い夏。
めいっぱい仕事しよう。
めいっぱい人生を楽しもう。
どちらも「答は現場にあり」
<結城義晴>