日本再生酒場で「結城義晴よ、毒を持て」
2009年度「ポイント」マーケットは1兆円超。
凄いことです。
通常、ポイントは100分の1。
だから正味は、ざっと100兆円。
日経新聞の一面トップ記事。
2008年度の発行額は、推定8200億円だった。
それにエコポイント事業費2900億円の上積みが確かだから、
1兆円を超えるという予測が立つ。
しかしこのポイントは、実質的な値引き。
だから粗利益を落とす。
アメリカの小売業では、
ウォルマートがポイントをやらない。
日本のスーパーマーケットでも、
ヨークベニマル、ヤオコーはポイント制度を採用しない。
㈱ヨークベニマル社長の大高善興さんは、言っている。
「ポイントカードを入れると、
現場から知恵が出なくなる」
私は、ポイント制を採用すること自体には、
賛成も否定もしない。
それぞれの企業のポリシーが明確であれば、
それでよい。
ポイントカードを採用したら、
顧客情報と買上げ情報を付け合わせて、
カスタマー・プロモーションを展開すべきだ。
ただ単に、値引き、ディスカウントサービスでは意味がない。
ポイントカードを導入して、
顧客管理をして、
フリークエントショッパーズ・プログラムを展開する。
ここに、「現場の知恵」が出てくる。
そうすれば、先の大高社長の言葉の、
「現場の知恵」は引き出される。
ポイントも道具だ。
その道具をいかに使うかが大切で、
使わない道具ならば、それは不要である。
ポイント市場1兆円のニュースに、
私はまた、「実も蓋もない」ことを考える。
まだ、時差ボケが残っているのか、
それとも疲れが取れないためか。
ブログアップも、時間がずれこんで、
夕方になっている。
申し訳ない。
一部の方々には、ご心配までしていただいた。
ありがたい。
さて、昨日は、朝から、
東京・泉岳寺でカスタマー・コミュニケーションズ㈱の取締役会。
その後、㈱プラネット社長の玉生弘昌さん、副社長の井上美智男さんらと昼食。
午後は、池袋の立教大学研究室。
王利彰先生と久しぶりに、面談。
王先生の外食産業にかける情熱は、素晴らしい。
現在、立教大学の観光学部で教鞭をとられているが、
また新しい試みにチャレンジ中とのこと。
全力をあげて、応援したいし、
コラボレーションも可能となるに違いない。
研究室で、原稿書きに勤しんだあと、
東京駅・新丸ビルの「日本再生酒場」へ。
待ち合わせに絶好立ち飲みの酒場。
店舗数73店、年商約40億円のい志井グループ㈱ビーヨンシーの業態の一つ。
立ち飲み“もつやき処”。
「活力あふれる日本の酒場をもう一度」という思いから生まれた。
昭和20年代後半から40年代までのあの活気を取り戻す店。
それが新丸ビル5階にあるから、便利で面白い。
メニューは、段ボールに手書き。
とりあえず、ビールと超売れ筋の「レバテキ」。
箸は、カウンターの引き出しから出てくる。
ここで、静岡出張帰りのI社S氏と待ち合わせ。
同フロアの「たる善」に席を移して熱談。
「ウェグマンズのコモディティ集中化戦略」
「森の熊さんと二人の人間の話」
盛り上がった。
S氏から、私への温かい忠告。
というかアドバイス。
「結城義晴は、時には毒を持たねばいけない」
これは、効いた。
「毒のある結城義晴」
時には、必要。
なるほど。
書くことにも、語ることにも。
そして考えることにも。
「毒をもって毒を制す」
「毒こそ特効薬」
毒まみれの人間にはなりたくはないが、
毒を持つことは、必要だ。
ありがたき忠告。
心に響いた。
<結城義晴>